【International】『全国曹洞宗青年会創立四〇周年記念全国徒弟研修会with国際子ども禅のつどい』を取材して


ki1505_23月26日より3月28日までの間、大本山總持寺において全国徒弟研修会及び国際子ども禅のつどいが開催されました。

本年は、大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師六五〇回大遠忌を迎えるとともに、全国曹洞宗青年会創立四〇周年の節目に当たります。これを記念し、全国曹洞宗青年会ではWFBY(世界仏教徒青年連盟)と協働して日本国内にとどまらず海外からも参加者を募り、タイ、マレーシア、韓国、台湾、バングラデシュなど東アジア各国から約40名が参加し、日本国内からの参加者も含め約160名の子どもたちが参加いたしました。

研修会の内容はすべて英語に通訳され、海外の参加者も日本人の参加者と同じ内容で研修を受けることができました。

第1日目は、「出会い」をテーマとして日程が組まれました。当初子どもたちはやや緊張の面持ちでオリエンテーションに臨んでいましたが、スタッフが用意したアイスブレイクのゲームが始まると、自然と顔もほころび、互いに打ち解けていきました。

研修会は、僧堂行持に準じた形で行われ、子どもたちも暁天坐禅や朝課、作務などに取り組みました。作法に則った指導を受け、坐禅に臨む子どもたちの表情は真剣そのものであり、中には自分から警策を求める海外の参加者もいて積極的に坐禅に励む姿が見られました。

作務では、全員で廊下の雑巾がけを行いましたが、雑巾がけに慣れていない海外の参加者にはちょっと大変だったようです。しかし、言葉がわからなくとも、すべての作務を終えたときには国内の参加者も海外の参加者も共に達成感を分かち合っていました。

食事のときには、總持寺の雲水より食事作法の説明と共に、「普段何気なく口にしている食物にも命があり、私たちは貴重な命をいただいて生きています。また、食事を作っていただいた方の苦労を思い、感謝の気持ちをもっていただきましょう」という食事に対する心構えのお話がありました。参加者は、普段よりも一層心から味わって食事をいただいている様子でした。

ki1505_3第2日目のテーマは「願い」でした。この日にはウォークラリーが催され、参加者はグループに分かれて總持寺の山内八ヵ所に設置されたポイントを巡りました。各ポイントの課題をクリアしていく中で、グループ内には自然と仲間意識が生まれ、それぞれの出身国や国の文化などについても和気あいあいと話し合いつつ、参加者同士お互いのことがさらに分かり合える時間となりました。

この日の午後には、アーティスト日比野克彦氏による記念品制作の時間が設けられ、これまで国内の参加者、海外の参加者が共に行動してきた中での自分の想いを振り返りながら、嬉しかった気持ち、楽しかった気持ち、辛かった気持ち、悲しかった気持ちを色として絵馬に書き表しました。それぞれの想いがこもった絵馬を木の幹に吊るすことで、世界中の想いが詰まった世界で一つだけのアジアの木が出来上がりました。

ki1505_1この絵馬の木は、夜のイベントである『両箇の月』の際、總持寺大祖堂の大間内に備え付けられ、参加者全員でお供えした灯明に照らされていました。そして、東日本大震災の鎮魂の誓いの言葉と共に、参加者一同はしばし慰霊の祈りを捧げました。

最終日は「誓い」をテーマとし、二祖峨山韶碩禅師六五〇回忌の法要が厳修されました。江川辰三大禅師猊下御親修のもと参加者全員が焼香し、峨山禅師さまのご遺徳を偲びました。

法要終了後には、絡子、数珠親授式が行われ、子どもたちは一人ずつ江川禅師さまより直接授与いただきました。今回参加した子どもたちは、ここに仏教徒としての誓いを新たにしたことと思います。

今回の徒弟研修会・国際子ども禅のつどいでは、参加者は用意された様々なプログラムを通して、言葉の壁を越えて共感し、思いを分かち合いながら、お釈迦さま、道元禅師さま、瑩山禅師さまから伝えられた教えに直に接することのできる良縁に恵まれました。このように教えを通して若い世代の身心を育んでいくことは、未来へと教えを相承していくことに他なりません。

次の世代に受け継がれた教えは、海を越え、国境を越えて、世界に広がってゆくことでしょう。この全国徒弟研修会・国際子ども禅のつどいを通じて、世界に広がる曹洞禅の未来への大きな一歩がここに記されたことと確信しています。ki1505_4

(教化部国際課記)

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