【International】南アメリカ梅花流特派巡回報告


「信仰と文化の詠讃歌」  梅花流特派師範 西村宏司

6月8日、サンパウロ着。日本から長時間の移動だったので、空港での南米別院の皆さまのお出迎えがとても嬉しく同時に安心いたしました。曹洞宗両大本山南米別院佛心寺へ移動し、采川総監はお留守でお会いできませんでしたが、ご本尊さま、ご開山堂を拝登させていただき、別院の皆さまと翌日からの巡回に備えて打ち合わせを行いました。

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モジ・ダス・クルーゼス禅源寺(中央筆者)

6月9日・10日、モジ・ダス・クルーゼス禅源寺。別院より約50キロと比較的近い距離にあり、月1回の講習が行われているとのことでした。2日間の受講者は、のべ31名。日系の方が中心で、法具、梅花服などが揃っており、初日には基本的なお唱えや作法の講習、2日目には供養の曲のリクエストなど、日本国内巡回とほぼ同様の講習をさせていただきました。

6月11日・12日、イタペチニンガ日本人学校。別院より西へ約180キロです。教場の日本人学校は閑静な住宅街にあり、講習が行いやすい所でした。2日間のべ13名と、参加人数は少ないものの、詠讃歌をお唱えしたい、学びたいという信仰と意欲が篤く感じられました。過去の巡回でお唱えされたという曲の復習と、新たに「花供養御和讃」を共にお唱えさせていただきました。

イタペチニンガ日本人学校

6月13日・14日、ポルトアレグレ慈水禅堂。別院から南西に約1100キロと遠く、飛行機で移動しました。1日目は夕方から1時間ほど時間をいただき、通訳を介しながら「坐禅・四摂法」の法話をさせていただきました。2日目は詠讃歌の講習を行い、前晩法話を聴きに来られていた19名のうち12名の方が受講されました。慈水禅堂では、基本的に参禅者の皆さまが詠讃歌を学んでおられ、講習では八割の方が初めてということでした。ローマ字の教典(楽譜)を用いてお唱えをいたしました。「まごころに生きる」のローマ字歌詞のプリントを準備しておりましたが数回の反復でお唱えできるようになり、感心いたしました。また、開講式での般若心経をポルトガル語で読んでおられたことに、信仰のまことを教えられた気がいたしました。

両大本山南米別院佛心寺

6月16日・17日、両大本山南米別院佛心寺。今回の巡回講習において、禅源寺と同様、梅花流詠讃歌への環境が一番整っている教場であったと思います。受講者は2日間のべ28名。これまでの巡回講習の復習をしながら、梅花流詠讃歌には沢山の曲があり、それぞれに仏祖の教えが示されていることをお伝えいたしました。檀信徒講員以外に、別院の僧侶の皆さまにも受講していただきましたが、この方々が日本国内における各寺院講のように、日常的に詠讃歌の講習を務めていただけるようになれば、より発展していける希望を見ることができました。

6月22日・23日、ポンペイア日系会館。受講者は2日間のべ20名。教場は市街地の中にありましたが、特に外の音などが気になることもなく、集中して講習できたと思います。中でも長く詠讃歌に親しんでおられる方は、素晴らしいお唱えを披露され、感動をいただきました。

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ローランジャ佛心寺

6月24日・25日、ローランジャ佛心寺。受講者は2日間のべ22名。禅源寺、別院佛心寺同様、お寺の構えがあっても、詠讃歌を座ってお唱えする機会が少ないようで、立行にて奉詠しました。今まで講習を受けお唱えされていた曲の復習と、リクエスト曲、また曖昧にお唱え作法をしておられた曲や箇所をお勉強いたしました。指導者からの定期的な講習が少ない為か、我流になっているのも否めないようでした。

6月28日・29日、ペルー・リマ慈恩寺。南米において最初に開かれた仏教寺院であり、その場所で巡回講習を務めさせていただける勝縁に感謝いたしました。2日間の受講者は、のべ22名。日系の方もいらっしゃいましたが、ほとんど日本語はわからず、通訳していただきながらの講習となりました。ポルトアレグレ慈水禅堂同様にローマ字表記の教典でのお唱えでしたが、よく稽古されておられるようで、素晴らしいお唱えと鈴鉦の響きでした。

今回2ヵ所では通訳をしていただきながらの講習でしたが、「坐禅」を通して「梅花流詠讃歌」に興味を持ち、受講されておられる方もあり、「信仰」としての「梅花流詠讃歌」というよりも、文化、禅という哲学思想と同じ様な捉え方をされていらっしゃる様でもありました。とは言え「禅」に出会い、実際にキリスト教から改宗し、出家されている方もいらっしゃるので、環境を調え、禅文化・仏教文化と共に、「曹洞宗の教え」を敷衍していく余地は十分にあることを感じた巡回でした。

合掌

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