【International】パラグアイ共和国「眞應山拓恩寺」落慶法要


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拓恩寺外観

2015(平成27)年12月10日(木)、南アメリカ国際布教総監部管内パラグアイ共和国アルトパラナ州イグアス市において、眞應山拓恩寺落慶法要が快晴のもと厳修されました。

この寺院建設は、2010年に南アメリカ特派布教師として南米各地を巡回された北海道薬王寺住職田中清元師が、同市を訪れ、日系開拓先没者法要を修行されたことに始まります。以来、田中師は毎年同地を訪問され日系移民開拓者の供養を行い、現地の日系社会との絆を育まれていきました。

このことにより現地では寺院建立の機運が高まり、田中師を中心に基礎が固められ、日本の各寺院やパラグアイの多くの方々からの浄財により2013年に地鎮祭、2014年に上棟式が行われました。寺銘「拓恩寺」には同地に開拓移民された方々への慈しみ、報恩感謝の思いが込められています。

12月8日、日本から慶祝団として約30名がサンパウロへ到着し、南米別院佛心寺を拝登しました。翌日には、サンパウロから空路にて約1000キロ、陸路で60キロの移動を経て、パラグアイ共和国イグアス市へ到着しました。

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導師を勤められる乙川監院

到着後、午後5時より、当寺勧請開山である江川辰三禅師の御名代として大本山總持寺監院乙川暎元師が五鏧三拝で迎えられ、引き続き南アメリカ国際布教総監采川道昭師をはじめとする南米各地から参加した僧侶、現地イグアス地区在住の日系人関係者が集まり、北海道法龍寺住職加藤哲雄師を導師に「梵鐘打ち初め式」が行われました。その後、同境内で植樹式を行い、乙川監院、采川総監、田中師、現地イグアス拓恩寺建設委員会会長の官沢忍氏がそれぞれ植樹を行いました。

10日、午前9時より「御本尊・両祖開眼諷経」を采川総監、「御開山禅師祝祷諷経」を三重県海禅寺住職河村英樹師、「両祖忌諷経」を福島県大正寺住職本田大助師が、それぞれ導師を務められ、「慶祝大般若祈祷会」の大導師を乙川監院が務められました。

法要後には、大本山永平寺貫首福山禅師、大本山總持寺貫首江川禅師、釜田宗務総長からの祝辞がそれぞれ読み上げられました。

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田中清元師、建設委員長官沢忍氏

また、田中師が導師を勤められた「檀信徒総回向」では参列者が各々焼香しました。その後、同地区日系会館で記念式典が行われ、午後からは現地日本人小学校を視察しました。

当日の法要には日本や近隣諸国、パラグアイ国内から約130人が出席し、いずれの法要も敬虔な雰囲気のもと厳かに執り行われました。

今回の行事は、いずれも多くの方々の助力と仏縁に恵まれ円成したものです。パラグアイへの移民は1930年代より始まり、イグアス地区には1960年代より入植がはじまりました。移住当初同地区は原生林が生い茂るジャングルであり、開拓者の艱難辛苦により現在の同市が形作られました。

その後の日系人の同国に対する功績は非常に大きく、それまでパラグアイではほとんど摂取されていなかった野菜を栽培し、農業分野において特に大きな貢献を果たしました。またそれは、パラグアイ人の食生活の改善にも大きく貢献することにもなりました。

農業のみならずあらゆる分野においても、日系人は勤勉で実直であるという高い評価を得ています。現在のパラグアイにおける日本人移住者は約7000人であり、同国に建立された拓恩寺は今後日系人の心のよりどころとして、また誰もが参詣できる寺院として発展していくことでしょう。

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(南アメリカ国際布教総監部記)

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