【International】ハワイ島ヒロ白峰山大正寺創立100周年記念行事報告


10月16日、ハワイ島ヒロ市において大正寺創立100周年記念慶讃法要が厳修されました。ハワイ島はハワイ諸島で最大の島であることから、“Big Island” の愛称でも呼ばれ、ヒロ市はハワイ島の東海岸に位置します。

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1915年、大本山永平寺六十六世日置黙仙禅師がこの地へ訪れ、曹洞宗寺院建立の必要を述べられました。そしてその翌年から今日に至るまで、江澤白道老師をはじめ歴代の開教師の方々、さらには多くの檀信徒のご努力によりこの100周年という大きな節目を迎えることができました。

私は昨年の10月23日に大正寺に国際布教師として、妻と赴任してまいりました。まだ1年という短い期間ではございますが、私にとってこの1年は本当に〝濃い〟1年となりました。

大正寺100周年記念ケーキ

節分には豆まきをしたり、夏は盆踊り、年末になると新年を迎えるために門松やお餅つきをしたりと、私はハワイの地で日本の文化が継承されていることに驚きました。毎週日曜日には皆さまがお寺に集まりパイプオルガンの音に合わせて歌い、そして仏さまのみ教えに耳を傾ける、というハワイ独自の文化も学ばせていただきました。また定期的に病院訪問をしたり、高校の卒業を迎えた学生に対してお寺で卒業式をするなど、人と人との関わり合いの深さにも驚きました。

その中でお互いが助け合い、笑いあう姿は、まさにともに歩みながら生きるという仏教徒としての大切な部分を理解し、実践しておられる証拠です。そんな檀信徒との100周年の企画は、とても慌ただしい日々を過ごしましたが、本当に充実しておりました。

記念式典当日は、1年を通して雨が降るヒロでは珍しく爽やかな青空に恵まれ、ハワイ各島、米国本土や日本からの参列者を含め、300人以上の方が参列されました。入口では婦人会の皆さまが作ったティーリーフのレイを参列者全員の首にかけ、ハワイ特有の温かい歓迎をいたしました。

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開山歴住諷経 導師:秋田新隆師

午前中は開山歴住諷経を、大正寺12世である秋田新隆師が務められました。引き続き檀信徒総回向の導師を私が務めさせていただき、100周年慶讃法要ではハワイ国際布教総監である駒形宗彦師が務められました。法要中は大正寺梅花講による「大正寺御詠歌」や「大正寺創立100周年記念奉讃御和讃」が奉詠され、二度と訪れることのないこの歴史的瞬間を盛大に祝うことができました。大正寺創立100周年記念奉讃御和讃は、大正寺が50周年を迎えた際に当時の開教師であった青木俊享師が作曲され、秋田新隆師がこの記念法要の為に直したものです。法要後は昼餐会が開催され、ウクレレの演奏や大正寺太鼓による和太鼓演奏、参加者全員で「まごころに生きる」を斉唱し「炭坑節」を皆で踊り和やかな一時を過ごしました。

大正寺の100周年のテーマは「報恩」です。私たちはご先祖さまからこの命をいただき愛情をいただき、生きていくための知恵をいただきました。私たちはこの命に感謝し、次世代へその思いを伝えていく役目があります。

100周年記念といたしまして、伽藍の整備や仏具を新調いただき、100周年の記念誌も製作しました。記念誌の写真を見る度に、1世紀という果てしない時間を繋いでいくことができたのは、今日まで大正寺を愛し支えてきた多くの人々が「報恩」の実践を続けてきたからだと感じました。

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檀信徒総回向 導師:筆者

近年、時代の流れとともに檀信徒の中心が日系3世・4世となり、言語は英語が中心となり、お寺に対する価値観は大きく変わってきています。そのため、以前と同じようなやり方ではなく、ハワイで生きる皆さまの心に届く布教をしていかなければなりません。そのためにはより多くの方々と関わり、そのコミュニティに溶け込んでいくことが今の私の課題です。

これからも多くの時間をともに過ごし、支え合いながら、また新しい大正寺の歴史を創ってまいりたいと思います。

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炭坑節を踊る参加者たち

 

 

 

 

 

 

 

(畑 辰昇記)

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