【International】眞應山拓恩寺一年の活動


2015年12月10日、パラグアイ共和国イグアス市に眞應山拓恩寺が落慶してから、はや1周年を迎えます。この間に2016年の2月から建設が始まった庫裏が7月上旬に完成、7月下旬には山門が完成しました。建設委員会の皆さまに心から感謝をしています。

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拓恩寺1周年法要


イグアスには約200家族がおり日系社会を構成しています。2016年の今年はこの地への移住が始まって55周年、そしてパラグアイ移住80周年の年に当たるため、移住地全体で記念行事がありました。イグアスでは特にスポーツ関係の行事が多く開催されました。また、秋篠宮眞子内親王がイグアスをご訪問され、懇談会、食事会を行うなど、大人も子供も行事に参加し忙しい年でありました。また、イグアスの日系社会には色々な宗教が入ってきていて、日本の各宗教も入ってお
ります。国教はカトリックであるため、移住者も日本での宗教を捨てキリスト教に入信する人が多くいます。拓恩寺はその中にあって『心の癒しの場所』、『心の憩いの場所』、『日本文化の伝承』の目的のもとに建設委員会が立ち上がり、日系社会200家族すべてから寄付をいただき建立されました。
落慶後、寺の活動としてどのようにすれば良いか試行錯誤の一年間でした。寺の運営費をどうしたら良いか、悩み続けた1年でもありました。その中で寺に足を運んでもらうことが大事と、毎日朝夕、鐘楼の鐘を撞き、朝課、晩課を務めております。


この1年の活動を述べたいと思います。2015年12月31日の大晦日に年越しと除夜の鐘を撞く案内を出しました。蕎麦を用意し、お屠蘇を用意し、除夜の鐘を撞く順番の札を108枚用意しましたが、11時になっても誰も来ません。駄目かと覚悟を決めてお屠蘇を飲み始めました。しかし、11時45分頃になると次第にお参りの人たちが集まってきました。108枚の札がなくなった頃、お年寄りの一人から「イグアスで除夜の鐘を聞ける。イグアスに来る前に村のお寺の除夜の鐘を聞いた。今はクリスチャンになったが、鐘を撞いても良いか。」と聞かれました。私は「勿論いいですよ、良い年になるよう力一杯撞いてください。」とお伝えしました。お年寄りは手を合わせて涙を流しながら撞いてくれました。日本人の心を見たと思います。寺の建設の寄付を快く出してくださった思いを感じました。

子供たちと兜をかぶる筆者

子供たちと兜をかぶる筆者


5月8日には「こどもの日」の集まりを開催しました。北海道薬王寺田中清元住職から贈っていただいた鯉のぼりをあげました。建設委員が14メートルのポールを立ててくださり、見事に青空の中、泳いでいました。本堂で子供たちにお年寄りが折り紙を教えながら、紙兜を作り、それをかぶり、忍者ごっこをしました。また、一休さんの動画を鑑賞し桜餅を食べて楽しい時間を過ごしました。
7月12日には「七夕祭り」を日本語学校の高校生の協力を得て開催しました。高校生は数日前からスーパーの前に笹竹を置き、短冊も用意し、買い物に来た人に願い事を書いてもらい、それをお寺に持ってきました。寺も2本の笹竹を用意し、集まった子供たちに願い事を書いてもらい、お年寄りは飾りものを作り、高校生が軽食を作ってくれて楽しみました。高校生から坐禅をしたいとの希望があり、坐禅の作法を教え、約15分坐禅をしました。

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七夕の準備


9月12日、日本より清野暢邦特派布教師にお越しいただき、7月に完成した庫裡と山門の落慶式の導師をお務めいただきました。また、引き続き行われた法話会は大変好評でまた聞きたいとの希望が多くありました。
12月8日には拓恩寺の一周年法要を行いました。前日に大雨予報が出ていたため、参列者がいらっしゃるか心配しましたが、当日は雨も上がり、たくさんの方が来てくださり、法要も無事円成いたしました。法要後には坐禅会を行い、初めての方もとても興味深そうに参加されていました。
来年も寺に多くの人に来てもらえるように、坐禅会のほか、麻雀教室、ヨガ教室、そして寺カフェなどを考えています。

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庫裡と山門の落慶式 導師:清野暢邦特派布教師

『ゆっくり、あせらず、楽しく』を心に頑張りたいと思っています。

 

(南アメリカ国際布教師 島崎允法 記)

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