【International】世界仏教徒会議・世界仏教徒青年会議 日本大会開催について


来年、平成30年11月5日~9日の5日間、「世界仏教徒会議・世界仏教徒青年会議日本大会」が公益財団法人全日本仏教会の主催で開催され、11月9日には大本山總持寺において記念法要が予定されています。

日本の仏教団体・加盟組織図

この世界大会の母体組織である世界仏教徒連盟(World Fellowship ofBuddhist 以下「WFB」)は、昭和25年に日本を含むアジアの仏教国を中心に設立された仏教徒による国際ネットワークであり、現在では欧米を含む世界各国の仏教会が加盟する世界最大の国際仏教会です。日本では、曹洞宗が加盟する全日本仏教会(以下、「全仏」)がこのWFBに参画し、唯一の日本センターを務めています。
また、世界大会の青年部を組織する世界仏教徒青年連盟( W o r l d Fellowship of Buddhist Youth、以下「WFBY」)とは、昭和47年にスリランカで開催されたWFB世界大会で設立が正式に承認され、世界最大の青年仏教徒国際ネットワークとして活動を展開する団体です。全国曹洞宗青年会(以下「全曹青」)が加盟する全日本仏教青年会(以下「全日仏青」)がWFBYに参画し、全仏と同じく唯一日本センターを務めています。
私自身は平成23年から6年間、全曹青より全日仏青に出向させていただき、さらにはWFBYに出向してまいりました。ここでは、来年開催される世界大会に向け、青年会一丸となって取り組んできた仏教国際交流活動について少し述べさせていただきます。
全日仏青は全曹青他、12の加盟団体で組織され、WFBY日本センターを担い、加盟団体の責務として、全世界の仏教青年会との交流を深め、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目的とした国際活動に参加協力しています。特に最近では、日本仏教界が全力をもって取り組んできた「国際布教」「国際ボランティア」を視野に入れた「国際交流」をコンセプトとし、全日仏青は全曹青とともに様々な国際交流事業に参画し、企画立案してまいりました。

ネパール支援

日本がこの国際交流活動に参加する意義を深く考慮し、日本仏教のさらなる理解を得るための国際交流と広報、並びに海外における国際的な仏教活動・支援活動への積極的参加、その活動を円滑にするための、次世代を担う人材の発掘と国際感覚を備えた人材の育成に努力しています。アジア伝統仏教会との繋がりが生む日本仏教の将来的可能性と、未来の日本社会と仏教会に切望される国際化を見据えた国際交流活動に邁進しています。
具体的には、各国で開催される世界大会をはじめ、タイのマガブチャ祭(万仏節)、マレーシアのウェサーク祭(釈尊の降誕・成道・入滅の日)、スリランカのペラヘラ祭(仏舎利の祭祀)等の各国での事業への協力参加、国際仏教徒青年交換プログラム、国際仏教徒指導者研修やフォーラムの企画協力など積極的に参加しています。一昨年のネパール地震災害においてはその支援活動としてWFB・WFBY共催のWorld
Buddhist Kitchen(WBK)の炊き出しをはじめとする現地支援に努めました。
さらに特筆すべきところは、WFBY最大の継続事業である、各国の青年仏教徒の国際交流と相互理解を目的とした「国際仏教徒青年交換プログラムI n t e r n a t i o n a l B u d d h i s t Y o u t hExchange(IBYE)」をこの5年で3度も日本に誘致し、開催させていただいたことです。
平成25年8月には、東日本大震災復興支援として福島県いわき市にて「Crisis Management IBYE Japan2013」を日本国内の仏教会や支援団体協力のもと開催し、被災地内外の日本の学生とWFBY各国代表参加者が集結しました。世界中で風評被害を受けた福島県と日本について、現地の方々によるレクチャーを受け、直接交流することによって、被災地の復興、放射能に関わる課題、様々な切なる思いを学生が経験として記憶し、海外からの参加者が日本の学生とともにその事象を正しく理解し国際社会に広く発信する機会となりました。
平成27年3月には、京浜4大本山を巡り、アジア諸国より注目を集める日本独特の「宗派仏教」についての理解を促すことを目的に、「Discover Japanese Buddhism IBYE Japan2015」を東京・神奈川で開催しました。各宗派の法要参加、レクチャーに加え、特に大本山總持寺では「全国徒弟研修会with国際子ども禅のつどい~未来へ向けての大いなる足音~」と合流し、修行体験、国内外参加者による共同制作を行い、日本仏教の特色をアジア諸国へさらに大きく発信することができました。

マレーシア仏教芸術祭

そして本年3月、東日本大震災物故者追悼慰霊7回忌と復興祈願の祈りを込めて「Compassion in Practice-Walking Dharma Together-IBYE Japan 2017」を、宮城県仙台市で開催いたしました。震災以降6年間継続して行われている僧侶による支援活動とその経験によって培われる日本仏教者の意識を国内外の参加者が学びました。
さらに、海外ではあまり目にすることがない、僧侶自身が支援活動に自ら参加し、僧侶が集団として現地での直接的支援活動に取り組むという、日本仏教独特の貴重な特長を、改めて世界へ発信することができました。この国際仏教徒青年交換プログラムを頻繁に開催させていただいた結果として、各大学の仏教青年会が中心となり全日仏青主導で念願であった青少年国際交流グループ「クラブ25ジャパン(Club25 Japan)」が組織されました。
さて、昭和39年の東京オリンピック開催時における訪日外国人数が年間35万人であったのに対し、平成28年はアジア諸外国を中心に2400万人の外国人が訪日しました。海外在留邦人数は、インターネットの一般普及が始まりグローバル化という言葉が日本で定着したといわれる平成八年で60万人弱であったのに対し、平成28年には130万人超まで増加しています。


2020年開催の東京オリンピックを契機に、今後さらに加速すると推測される日本社会の国際化は、世界経済における各国の立ち位置の転換に伴うアジア諸外国資本の日本への流入、日本からアジア諸国への移住者の増加、また、インターネット環境による情報のさらなるボーダレス化等と相まって、アジア諸国との経済、政治、文化の緊密化を促し、その価値意識をも共有化していくであろうことは想像に難くない事実です。

国際仏教徒青年交換プログラム2013

今だからこそ、このアジア仏教国を中心とした世界最大のネットワークであるWFBYやWFBへの事業参画は必要不可欠であり、日本仏教界にとって大変重要な意味を持ちます。アジア諸国における盤石たる日本伝統仏教のブランドをさらに構築しなくてはならないことは自明のことながら、特に、瞑想を当たり前とするアジア諸国仏教界が相手であるからこそ、他国の瞑想法との比較の上、欧米を含む世界中から注目される「禅( Z E N ) ―Japanese ZEN Buddhism―」の最大の敷衍者として、曹洞宗が担う役割は多大なるものと確信しています。
来年の世界大会へ向け、全曹青と全日仏青はこの国際交流に尽力してまいります。御尊董各位におかれましては、今後とも変わらぬ御法愛とともに、さらなるご理解ご協力を賜りますれば心より有り難く存じ上げる次第です。何とぞよろしくお願い申し上げ、仏教国際交流活動と世界大会に関する、ご報告とさせていただきます。

(国際布教審議会委員 世界仏教徒青年連盟WFBY会長代行 村山博雅記)

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