HOME>イベント報告>ハワイ開教(国際布教)100年記念慶讃行事が円成して


開教100周年記念パネルディスカッション


先亡開教師回向導師
有田惠宗宗務総長


檀信徒総回向導師
町田時保ハワイ国際布教総監


管長御代理・
百周年記念慶祝法要大導師
斉藤信義
大本山總持寺副貫首


熱心なハワイの梅花講員さん


表彰される特別功労者のかたがた


清興ではハワイならではのダンスなどが披露された

 去る10月21日(火)午前、ホノルル空港でハワイの檀信徒代表と共に、宗務総長有田惠宗老師と教化部長宮川敬學老師をお出迎えすることから、管長御代理斉藤信義大本山總持寺副貫首老師を大導師に仰いで厳修する『ハワイ開教100年記念行事』が幕を開けました。両大本山ハワイ別院正法寺の位置するヌアヌ渓谷の山並みに、朝方の軽いシャワーによって浮かび上がった大きな虹が、ハワイらしさを醸し出して両老師を歓迎し、土地草木すべてがこの幕開けを祝福してくれるかのようでした。

 この慶賀の式典のために約5年の歳月を費やし、ハワイ全檀信徒の菩提心とその精進が注がれてきました。この慶讃行事を迎えるに当たり、百年の歳月の中に刻まれた筆舌に尽くし難い国際布教師諸先哲と檀信徒がたの労苦を讃え、敬意と報恩の誠を捧げること。さらに彼等によって築き上げられた今日のハワイの曹洞宗の礎を、未来へ向けて飛躍させる記念の行事にすることを目標とし、慶讃行事のテーマを"New Era, New Challenge with Spirit and Harmony"「新しい時代に 希望を込めて、こころと調和を」といたしました。また、この行事をご縁にハワイと日本の檀信徒が一層交流を深め、今までより広く大きな法輪を掲げることを目指しました。この準備の一つとして宗門の理解と協力を得て、宗務庁刊行の『禅の友』誌に一年間「ハワイの百年」と題して、日本で一般に紹介されるハワイとは異なる一面とハワイにおける布教の実状を掲載してきました。

 今般この紙面をいただき、ご支援とご理解をいただいた皆さまへの感謝の思いを表し、また機会が得られず参列できなかった方がたへ、準備から行事のすべてをご報告させていただくべきところですが、限られた活字数では困難であるため主な行事を、ここに紹介いたします。

10月21日(火)
有田宗務総長、宮川教化部長ホノルル到着、両大本山ハワイ別院正法寺拝登
オアフ島寺院(龍仙寺・大陽寺・太平寺)拝登

10月22日(水)
有田宗務総長、宮川教化部長ハワイ島寺院(大正寺・大福寺)拝登

10月23日(木)
斉藤管長御代理ホノルル到着
日本よりの参拝団ホノルル到着
斉藤管長御代理正法寺拝登
日本からの参拝団約三百余人による正法寺での合同拝登
並びに斉藤管長御代理大導師、宗務総長御先導師による慶讃法要無事円成祈願法要勤修
教化部長マウイ島満徳寺拝登

10月24日(金)
斉藤管長御代理大導師、有田宗務総長御先導師によるパンチボール太平洋国立墓地において
戦没者慰霊供養平和祈願法要勤修
マキキ日系人墓地において先亡日系移民慰霊供養勤修
モイリリ日系人墓地において先亡日系移民慰霊供養勤修

10月25日(土)
慶讃法要差定説明会議
開教百年記念パネルディスカッションを日本語英語二会場に分け実施
日本語テーマ:ハワイの仏教の過去・現在・未来
パネラー:町田時保ハワイ国際布教総監・大谷哲夫駒澤大学学長・松永然道大本山永平寺副監院・大山陽堂大本山總持寺布教部長
英語テーマ:Buddhism Today & Tomorrow
パネラー:G・タナベハワイ大学宗教学部長、E・マツモトハワイ浄土真宗本願寺開教使、B・ヨシモトハワイ信徒代表、
中出慈光、駒形宗二(両名はハワイ曹洞宗僧侶養成課程在籍)
百年記念アロハ歓迎交流晩餐会(参加者約1000人)

10月26日(日)
ハワイ開教百年記念祝賀法要
祝賀式典開会セレモニーでは、百灯の蝋燭に百年の歴史を象徴して95歳から1歳までの各世代の代表20人が点灯、各寺院の信徒代表により、報恩の心を込めて献花献香
百年を記念して作られた、Buddha Embraces All(讃仏歌・ハワイアン調の明朗な曲想で構成)を発表
先亡開教師報恩供養 導師:有田宗務総長
檀信徒総回向 導師:町田ハワイ国際布教総監
百年慶祝法要 大導師:斉藤管長御代理
法要に続いて祝辞
宗門より町田国際布教総監へ勤続五十年の表彰、現ハワイ国際布教師に感謝状の贈呈
ハワイ国際布教総監部より永年勤続の国際布教師夫人、各寺院の特別功労者を顕彰
引き続き記念祝賀昼餐会を開催
有田宗務総長、ハワイ州知事・ホノルル市長・上下州議会両委員長
よりの祝辞披露
渡辺ハワイ曹洞宗寺院連盟会長より謝辞
藤川享胤SOTO禅インターナショナル会長より開教百年記念事業としてホノルル・クアキニ病院への寄付金が贈呈
清興としてハワイアン音楽等が演奏され、参列者一同の祝賀ムードが盛り上がり、和やかな雰囲気の中でハワイ・日本・米本土の信徒交流
秋葉玄吾北アメリカ国際布教総監の音頭により万歳三唱
参列者全員によるアロハオエ合唱で閉会

 斉藤管長御代理は、空の長旅と時差や土地と気候の変化によるお疲れを感じさせない足取りで、会場正面中央に設置された法要壇に上殿されました。慶祝法要後の祝辞では、「ハワイの開教百年の歴史を振り返り、今日もなおかつ仏の行として未来に向かっている人びとに感謝したい。」と謝意と激励をお言葉に込め、今後の躍動力を与えてくださいました。その後の記念昼餐会では、ハワイや日本、北アメリカからの参列者に対して慈悲の眼差しと微笑みを投げかけて、祝賀行事の成功を見守っておられました。

 この世紀の祝典には、日本側事務局として全国に呼び掛け、各宗務所・教区・寺院よりの参列者を集約し、この行事を陰から支えていただいたSOTO禅インターナショナルの重要な存在がありました。そのお陰をもって、日本各地より宗侶と檀信徒合わせて六百三十余人もの方がたが、太平洋を越えて参列して下さいました。また北アメリカより秋葉国際布教総監並びに各国際布教師が檀信徒と手を携え、そして南アメリカを代表して三好晃一国際布教総監が参列されました。特記すべきこととして、元ハワイ開教師や有縁の方々も多数参列され、ハワイ檀信徒との旧交を温められ、法縁の絆をより強固にしたことです。この慶讃法要に総勢千三百五十名以上の方がたが集い、ハワイ最大級といわれるシェラトン・ワイキキ・ホテルの会場は、溢れんばかりの人々のアロハと法悦の笑顔で埋まりました。ここ数年来ハワイの各仏教宗派は、開教百年の記念式典を挙行してきましたが、この数はそれらの中でも群を抜きんでいる数となりました。多くの法友の存在は力強い励ましと支えに感じられ、未来への一歩を踏み出し宗風興隆に邁進する勇気を、ハワイの信徒は与えられたことと思います。

 この記念式典を通して、「ハワイにおいて曹洞宗の信徒としての誇りと意義を感じ、後世に伝承する使命と決断を再確認する」という行事開催の趣旨が、個々の胸の中に秘められ力強く拳を握ったと確信します。遠く祖国より太平洋を越えてハワイへ移住した一世と共に伝播し、世代を重ねて脈々と息づく曹洞宗が、また次の未来へ向かって大きな一歩を進めたのです。

 私は、この行事全般の準備から執行と法要都管の任をいただき、百年の歴史の一ページ一ページに刻まれた開教の汗と涙を痛切に感じ、それらに敬意と感謝の念を禁じ得ません。私は、その歴史をひも解く機会に触れて「ハワイ布教の重厚な歴史は、僧侶と檀信徒の互いの布施行によって織り成された錦絵である。」と感じました。

 この百年で法の畑は開墾され種子も撒かれ肥料も十分に施されました。今後の課題はこの地で芽生えた若木を純粋に育て、この土地に馴染んだ森林に成長させることです。歴代の祖師が仏教をインドより中国へ学び伝え、そこでその地に合う形に工夫し育んだ。そして日本よりの留学僧がその仏教を学び体得して帰国し、日本国内に布教し土地土地の習俗習慣を融合させ、輸入の宗教から民衆に溶け込む日常の信仰へ進化させていったのです。それが叶った背景には、その布教先の土地出身の僧侶の存在が必須であったことは、確かなことです。この歴史の事実が示すように、ハワイもこの土地の僧侶を輩出し育て、彼等が自信を持って布教できる構えを作る時が来ているのです。そして、そのたくましい若者たちに未来への希望を託したいと思います。

 最後に、この記念行事にご理解とご支援を下さいました大本山永平寺、大本山總持寺、曹洞宗宗務庁、曹洞宗国際センター、北アメリカ・南アメリカ・ヨーロッパの各国際布教総監部、各都道府県宗務所各教区寺院、SOTO禅インターナショナル、日本各地からの参列者をはじめ、皆さま方に心より感謝の意を表わします。今後なお一層のご教導を賜ることを念じ、各位のご健勝と万福多幸を仏祖に祈念して結びといたします。

合掌

 

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