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曹洞宗南アメリカ開教100周年記念行事が、去る8月24日より29日の6日間、ペルー共和国の首都でるリマ市を主会場として、盛大且つ厳粛に奉修された。
記念行事には日本より21人、北アメリカより7人、南アメリカより国際布教師等8人が随喜荷担し、総勢36名の宗侶により厳修された。また、日本や南北アメリカから寺族や檀信徒の方々も参加された。 |
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日本人墓地巡回慰霊法要
ペルー国内各地には、1899(明治32)年の第1航海で渡った日本人移民以来の、日本人・日系人の墓地が散在している。有田惠宗宗務総長導師のもと、各地の日系人協会や現地の方々が参加し、ペルー北部7か所の日本人墓地や慰霊塔を巡回、慰霊法要が営まれた。
参加者一行は、ペルーの砂漠地帯を延べ900キロに渡りバスで移動した。参加された特派布教師の方は、バスの中で常に背筋を伸ばし、一般参加者の皆さんに淡々と法を説いておられた。また、ブラジルから参加された日系移民二世の方たちは、ペルーへ移民され亡くなられていった人々と自分の肉親が経験した苦労が重なり、落涙する場面もあった。
100周年慶讃法要を厳修するにあたり、日系移民の足跡を訪ね、ご先祖様をご供養することができたのは、参加者一同深く胸に想うものがあり、誠に意義深いことであった。
・チャンカイ日本人墓地
・ワチョー市営墓地
・サンニコラス日本人墓地
・パラモンガ日本人墓地
・ヴィンソス耕地日本人慰霊塔
・トゥマン耕地日本人慰霊塔
・トルヒーヨ市営ミラフローレス墓地内日本人慰霊塔
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パラモンガ日本人墓地において |
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100周年記念摂心
記念摂心はリマ市から40キロ程南にあるカーサ・アティンチカにおいて開催された。約1ヘクタールの敷地内には宿泊施設や緑豊かな庭園があり、大都市のリマ市と違い閑静な環境であった。摂心にはリマ禅センターのメンバーをはじめ、遠くコロンビアから参加された方もおり、僧侶と参禅者の計25人が修行した。
今回の摂心は初心者の参禅者が多く、初日は坐禅、行鉢や行茶の作法、浄人進退の指導が丁寧に行われた。今回講師をお勤めいただいた宮川敬學教化部長は、仏教の基本的な教えや、弁道話を題材として、坐禅の重要性を初心者の参禅者にもわかりやすく説きしめされた。また、摂心の間に梅花流についての解説や、記念法要でお唱えする予定の聖号の練習も行われた。
26日の反省会では参加者から感想が述べられ、ひとしく摂心参加への感激を語るものであった。最後に宮川教化部長が「このグループを中心にペルーでも仏法が広まってほしい」と結ばれた。
最終日には在家得度式が行われ、4人が戒法を授かった。 |
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100周年記念摂心 |
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記念式典
28日はリマ市にある日秘文化会館において、パネルディスカッション、100周年慶祝法要、記念晩餐会の記念式典が行われた。
パネルディスカッションは「宗教と世界平和」のテーマのもと、ヒューバート・ランシアー神父(キリスト教代表)、リカルド道久師(アルゼンチン・曹洞宗代表)がスペイン語にて発表を行った。心の平和を保つ、信頼できる社会生活を共有する、そのためには禅の教えがどのように働くかといった内容の話題に、会場に集まった参加者は熱心に耳を傾けていた。
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パネルディスカッション「宗教と世界平和」 |
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記念式典開会が宣言された後、両大本山を紹介する「禅のいぶき」のビデオがスペイン語で上映され、参列者は両大本山の伽藍風景、雲水の修行ぶりに興味深く見入っていた。上映後、凛とした雰囲気の会場内を警策を持った僧侶が一巡、しばし静寂に包まれた。
殿鐘が打ち出され、日本・南アメリカ・北アメリカの宗侶が日秘文化会館大ホールステージ上へ入堂、続いて渡邊孝彦管長専使、松永然道永平寺専使、瀧澤和夫總持寺専使が位に就かれ、開拓移民並びに日系人物故者慰霊法要導師である宮川教化部長が上殿された。100周年慶祝法要に先立ち、色とりどりの花で荘厳されたステージ上に、受付であらかじめ配られた百本の蝋燭が参列者の手によって献灯され、両大本山南米別院仏心寺の代表により、ブラジルから持参した竹の器に活けられた花が仏前に献じられた。リマ禅センターのメンバーが唱える聖号が響く中、三好晃一南アメリカ国際布教総監、秋葉玄吾北アメリカ国際布教総監の先導で、100周年慶祝法要導師である有田宗務総長が上殿。法要後には、各専使より祝辞が述べられた。開教100周年にあたり、南アメリカ国際布教師と慈恩寺の護持に尽力いただいているペルー日系人協会に有田宗務総長から感謝状が手渡された。
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聖号のお唱え |
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引き続き記念晩餐会が開かれ、有田宗務総長、成田右文在ペルー日本国大使の挨拶、長谷川ホルへ・ペルー日系人協会会長に乾杯の発声をいただいた。晩餐中には、「慈恩寺百年の歴史と日本人ペルー移民の歴史」についてのスライドが上映され、清興としてペルーの民族音楽や民族舞踊、日本舞踊、太鼓演奏が行われた。最後に参加者全員で炭坑節を輪になって踊り、和やかなうちに三好南アメリカ国際布教総監の謝辞をもって日程を終了した。 |
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慈恩寺での法要
翌29日にはリマよりパン・アメリカン・ハイウェイで南へ2時間程にある、カニエテ・慈恩寺にて、記念行事を締めくくる開山歴住諷経、盂蘭盆会法要が厳かに勤められた。
慈恩寺は明治40(1907)年にサンタ・バルバラに上野泰庵師によって開創され、明治41(1908)年、両大本山貫首より「泰平山慈恩寺」の山寺号が下付されている。大正13(19224)年、サン・ルイスに移転、昭和52(1977)年には現在地へ移転し伽藍を新築しており、日系人のこころの拠り所、聖地として護られている。
この法要にはリマやペルー各地方の日系人団体の代表をはじめとして、例年のお詣りを大幅に上回る約400人が参列し、境内は大勢の方々で溢れていた。
開山歴住諷経、盂蘭盆施食会は三好南アメリカ国際布教総監導師により執り行われた。開山歴住諷経では宝鏡三昧が諷誦され、新たに建立された慈恩寺歴住の位牌開眼があわせて行われた。盂蘭盆施食会では読経中に堂内外の参列者全員に焼香いただき、ペルー日系社会の発展に貢献した日系人先亡諸精霊の冥福を祈った。
昼食までの間にバスで移動し、カサブランカ墓地、サン・ヴィセンテ市営墓地にて墓前法要を行った。カサブランカ墓地では、旧慈恩寺跡地より移転された慈恩寺二世斎藤仙峯師墓碑移転法要、慰霊塔前での法要が営まれ、ペルー日本人移民史上最大規模と地元ペルーの日系紙に紹介された今回の記念諸行事は無事円成した。 |
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慈恩寺での法要 |
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結びに
南アメリカ大陸において、近年は日系人だけではなく、一般の人びとの間でも幅広い範囲で禅仏教に対する関心が高まり、道元禅師・瑩山禅師の仏法への認識が深まりつつある。
曹洞宗は今回の南アメリカ開教百周年の慶讃、報恩の諸行事を厳修することにより、次の国際布教百年への歩みを大きく踏み出したと言える。この好因縁を契機に、ラテンアメリカのみならず、国家、人種、年齢、習慣、言語を乗り越え、全ての人々が、真の平和、幸福の為に努力し、仏道修行に進まれんことを切に希望し、祈念する次第です。
この歴史的節目の記念行事にご理解とご支援頂きました皆様がたに御礼申し上げまして、報告とさせていただきます。 |
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(南アメリカ国際布教総監部)
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