東日本大震災物故者一周忌慰霊法要並びに復興祈願法要が執り行われました


3月5日(月)、宮城県、仙台サンプラザホールにおいて、一周忌慰霊法要と復興祈願法要が大本山永平寺貫首福山諦法禅師(不老閣猊下)、大本山總持寺貫首江川辰三禅師(紫雲臺猊下)を導師に迎え執り行われました。
不老閣猊下 紫雲臺猊下
未明より雪が降り積もる悪天候にもかかわらず、宮城、岩手、福島の被災地からたくさんの檀信徒の方がたが用意されたバスで会場に向かわれました。
参列者のほとんどが今回の震災で家を失ったり、家族を亡くした方で、会場は1500人の人で埋め尽くされました。そのうち僧侶は300人、呼びかけに応じて宗議会議員、宗務所長、教区長、特派布教師、梅花流特派師範など多数の宗門関係者が随喜されました。
法要に先立ち、曹洞宗災害対策本部副本部長の坂野浩道総務部長から開会の言葉が述べられ、引き続き、対策本部長の佐々木孝一宗務総長から主催者挨拶が述べられました。宗務総長は被災地での僧侶の思いにふれ、引き続きできる限りの力を尽くして被災地を支えていくと約束されました。
はじめに不老閣猊下を導師に一周忌物故者慰霊法要が修行されました。法要では紫雲臺猊下が先に上殿され、お二人の禅師が親しく務められました。
不老閣猊下が香を薫じ、法語を唱え、供養の読経が始まります。しばらくすると行道(読経しながら一列になって歩く)となり、ステージ上はもちろん、たくさんの僧侶が会場の客席の間を練り歩きました。護持会長らが代表で焼香をし、その後、70人を超える梅花流特派師範、地元師範、詠範とともに参列者が梅花流詠讃歌「追善供養御和讃」を唱えました。回向では、持ち寄られた物故者の全ての戒名が、随喜の僧侶によって読み上げられました。
不老閣猊下は御垂示のなかで、「震災からずっと皆さま(被災者)の苦しみ、悲しみに同じくしようと願っていたが及ばず、それが自分の一番の苦しみであった。今日ご一緒に法要を営むことができ少しでも皆さまの気持ちに近づけたように思う。一周忌の法要というのは、亡き人のためにも前向きに生きていこう、絶望のどん底にあった心にわずかながらも光が差してくる、このような思いに至るものと思われる。私たちが正しくみ仏の道を歩むとき、亡き人も仏として現れる、故人のためにも前を向いて生きていただきたい」と示されました。
佐々木宗務総長 挨拶 代表で焼香された方がた
物故者の戒名を読み上げる様子 不老閣猊下 ご垂示
   
その後、復興祈願法要が紫雲臺猊下を導師に執り行われました。
浄道場では岩手県、福島県、青森県の宗務所長が香を焚き、散華を撒き、場内を浄めました。
紫雲臺猊下が法語を唱え、祈祷太鼓にあわせ般若心経を読経、大般若経が転読されます。迫力のある声とともに次々に経本がふられていきます。回向では被災地の早期復興、被災者の家運隆昌、身心安寧、諸災消除、諸縁吉祥が祈念されました。
紫雲臺猊下は御垂示で、「皆さまのひたむきなお姿に敬意を表し、このたびの事を決して忘れないという誓いとともに、亡くなられた方がたの供養の心を添え、皆さまの苦しみや悲しみを一日も早く生きる力へ転ずることを念じて、ここに祈りをささげます。復興の道のりは決して平坦ではありませんが、皆さまとともに力を尽くしてまいりたい」と示されました。
その後、地震が発生した時刻の午後2時46分に全員で心からの黙祷を捧げました。
法要が終了した後、両禅師は参列者の間を合掌で見送られ退堂しました。その後、閉会の言葉が東北管区 佐々木俊雄 管区長から述べられ、法要は無事円成しました。
会場の外では雨が降り続くにも関わらず、特設の焼香台にたくさんの方が心からの供養と復興を願い、香を焚いていました。
大般若経 転読 浄道場 岩手県・福島県・青森県宗務所長
紫雲臺猊下 ご垂示 特設の焼香台
法要は厳粛ななか執り行われましたが、被災者に寄り添った両禅師の温かいお気持ちもあり、参列された方がたにおかれましては少しばかりではありますが、心が安らんだのではないでしょうか。
そして、宗門は、今後も被災者側に立ち、復興の日が訪れるまで、永い支援を続けていかなければならないと感じました。