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「地球環境問題」という言葉は平成9年12月1日から11日まで、京都で開催された地球温暖化ガス削減のための国際会議を報道する各種メディアの情報により、がぜん人びとの注目するところとなりました。 環境問題は、かなり以前から論じられていたのですが、多くの人びとは事態の重大さに気付いてはいても、被害が自分の身にふりかかってくるのは遠い先のことと思って、たかをくくっていたふしがあります。ところが、ここにきて、日本が議長国となって「環境」が重大問題として取り上げられ、また各国代表のなかに「自分たちの国が沈む!」「温暖化の影響で日中は暑くて仕事ができない!」などと必死に訴える人たちが出てくるにおよんで、問題は決して他人事ではなく、また遠い未来のことでもないことを、私たちに痛感させるにいたりました。 曹洞宗は1995年から環境問題の解決にむけて、宗団あげての活動を「グリーン・プラン」と名づけ、鋭意この問題に取り組んできました。いうまでもなく宗教の最大の願いは「人生苦」の解決にありますが、いまや地球環境の悪化を前にして宗教は「人生苦」とともに「地球苦」とも取り組まざるをえなくなったのです。 『維摩経』は「衆生病むがゆえに吾れ病む」と述べています。現在の環境悪化のなかにあったら、きっと「地球病むがゆえに吾れ病む」、いや「吾れ病むがゆえに地球病む」と表現したに違いありません。仏教に帰依する私たちが、仏教者としてこの問題の解決に積極的に関わらざるをえないゆえんです。 「それでは仏教者として環境問題をどう受け止め、何をなすべきか?」。この問いに応えるべく編まれたのが本書です。決して十分とはいえないかもしれませんが、現状においてできる限り努力した成果です。檀信徒とこの問題を話し合われ、実践されるための参考として下さることを心より願ってやみません。 平成10年1月13日 曹洞宗現代教学研究センター
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