平和

平和

 ■ 2003年12月

 ■ 2003年4月

 ■ 2003年2月28日

 ■ 2001年10月25日

 

告諭
教化方針
経典・写経
梅花
人権
環境

 

世界平和を願う曹洞宗の祈りと誓い
―過ちは繰り返しません―

 すべての人は、幸せでなくてはなりません。
 世界中、すべての人が、等しく幸せの日々を願っています。
 今、私たち、曹洞宗では、すべての人の幸せを願って、人権・平和・環境の問題について積極的に取り組みを進めております。お釈迦様のみ教えと、道元禅師、瑩山禅師のお示しを拠り所として、争いのない慈悲と寛容に満ちた社会を築くべく、誠意をもって努力することを誓願し実践しています。
 人権、平和、環境の一つひとつ、どれも幸せを実現する鍵ではありますが、ひとたび戦争が起きると戦禍はすべてを破壊し尽してしまいます。
 みんなが幸せを願いながらも、それぞれが正当を主張し、武力をもってぶつかり合う時、死が人々を襲います。友を失い、愛するものを失って、かけがえのない人間の一生が無惨に踏みにじられてしまいます。残された家族においても、実現できたであろう共に生きる喜びを奪い取られてしまいます。こんなに恐ろしいことが、今、世界中で起こっているのです。地獄の様相を呈していると思わずにおれません。
 そんな状況下で、自衛隊のイラク派兵が決まりました。これから日本はどこに向けて歩むのでしょう。今日、日本は戦争を知らない世代に変わろうとしていますが、しかし、過去、日本は戦争で沢山の尊い命を失い、苦い痛切な思いをしたはずです。また、昭和二十年八月、広島と長崎に投下された原爆の悲しみを、悲惨な光景を忘れてはなりません。
昭和二十七年八月六日、自らも被爆された広島大学の故雑賀忠義(さいが・ただよし)先生が「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから。」という誓いの言葉を碑文として残されました。主語をめぐる論議から沢山の方々に吟味され、それ故に時代を超えた崇高にして、象徴的な言葉です。
 どのような戦争であれ、戦争という過ちによって失われてしまった命に、戦争が止められなかった者としての慚愧の念いを痛切に感じます。「過ちは繰り返しませぬから」この言葉の思いと重みを皆さんと共に受け止めたいと願っています。
 曹洞宗では、不戦の立場から、戦争は誰にとっても過ちである、ことを主張します。
 いまここに、私たちは全世界の人々に人権の尊重と安寧なくらしが共有され、安心して暮らせるよう、曹洞宗にかかわるすべての人々とともに平和を祈ります。 

2003(平成15)年 12月

曹洞宗宗務総長 有 田 惠 宗

 

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