師走(十二月) 柿


柿と独活(うど)の
山葵(わさび)和え
短冊柿、独活、青梗菜、針レモン
簾巻(すまき)豆腐の
柿霙餡(みぞれあん)掛け
簾巻豆腐焼目付き、卸柿、吉野葛

早いものでもう1年の終わりである師走を迎えてしまいました。不景気風が吹く中、9月11日、ニューヨークにおいて無差別テロという悲しい出来事がありました。よく歴史は繰り返すと言いますが、繰り返してはならない、戦争は何があっても勘弁してほしいと思います。

さて、12月は柿を題材にいたしました。

まず「柿と独活(うど)の山葵(わさび)和え」です。柿も時期的には遅いのですが、あえて柿をとりあげてみました。柿も色々と種類がありますが、どのような柿でも良いでしょう。ただ、なるべく硬いものを選んでください。

まず柿の皮をむき、1センチ幅くらいに切り、それを横にして短冊に切ります。別にボールに水と昆布と塩を入れ「昆布塩」を作っておきます。この昆布塩に短冊に切った柿を漬け込み、しんなりとさせます。

独活も同様に昆布塩に漬け込みます。もちろん独活も、柿と同じように短冊に切っておいたものを漬け込みます。昆布塩の塩の量は、甘すぎてはパリッとしたままでしんなりしませんし、辛すぎてはせっかくの柿の味まで失ってしまいます。塩の量は、塩を昆布出汁の中に溶き入れ、なめてみて「ちょっと辛いかなあ?」ぐらいが良いと思います。

別に、昆布出汁と淡口醤油、卸した山葵、それにレモンの絞り汁を合わせ、ピリッと山葵のきいた出汁を用意しておきます。先ほどの昆布塩に漬け込んだ柿と独活の水気をよく絞り、山葵とレモン汁の入った出汁の中に入れ、よく絡ませます。彩りに青梗菜(ちんげんさい)をあしらい、レモンの皮のごく細く切ったものを天盛りにします。

レモンのサッパリ感、ピリッと山葵を利かせ柿の甘さとマッチ、とても爽やかなおつまみのでき上がりです。独活のシャリシャリ感と香りも相まって、とてもオツなお料理ですよ。

次に「簾巻(すまき)豆腐の柿霙餡(みぞれあん)掛け」ですが、豆腐は市販のもので結構です。豆腐は湯豆腐しかり、冷奴しかり、食感は柔らかいのが当たり前だと思いますが、この料理は豆腐を煮抜いて硬くしてしまいます。何だ!そんなもの美味しいわけがないだろう、と思いがちですが、いやいやとんでもない、とても美味しいものなのです。

昆布出汁に淡口醤油と塩で下味を付け、豆腐はタテ半分くらいに切り、巻簾で硬く絞り、タコ糸などで硬く結び、そのままの状態で先ほどの昆布出汁の中に入れ、グツグツ煮込みます。当然豆腐にスが入りますが、それが良いのです。巻簾の跡が自然につき、とてもいい感じの豆腐ができ上がります。これに焼目を付け、卸した柿に味を付け、吉野葛を引き、豆腐の上にたっぷりと掛け、熱々のうちにいただきましょう。