水無月(六月) 枇杷(びわ)


枇杷と浜防風のレモン和え 赤と黄色のパプリカ、忍山葵
枇杷の水無月羹 大納言、小口楽京、青芽

ジメジメといやな季節がやってまいりました。段々と暑さが増し、食欲が減退する時期でもあります。今月は枇杷をとりあげてみました。

こんな季節にはサッパリと爽やかな料理をと思い、枇杷をサラダ感覚で食べたらどうか?と思いついたのがこの料理です。枇杷だけではなく、浜防風と赤と黄色のパプリカを加えて、彩りよくしてみました。

まず枇杷は皮をむき、縦半分に庖丁を入れ、くるりと回すと簡単に種を取り除くことができます。種を覆う白い皮はきれいに取り除いてから、適当な大きさに切り、レモン汁にサッとくぐらせておきます。枇杷の特に種のところは、すぐにアクが回って変色してしまいますので、このような作業をすることが大切なのです。

浜防風は色良く茄で、パプリカも皮をむき、適当な大きさに切り出しておきます。味付けはドレッシングにしようと思いましたが、油が入りますので、もっとサッパリした味にするために、レモン汁を昆布出汁で少々薄め、淡口醤油にて味を調え、山葵(わさび)の摺ったものを溶き入れてみました。

レモンの酸味と山葵の辛味、それに枇杷の甘味がマッチした、枇杷と浜防風のレモン和えの完成です。彩りもとても美しく、食欲をそそること請け合いです。他の野菜でも十分に応用できるので、ぜひお試しください。

もう一品は、枇杷の水無月羹です。

水無月豆腐とか、水無月寄せというと必ず小豆(あずき)が入ります。そしてなぜか三角に切るのですが、語源は諸説色々とあるようで、どれが本当なのか分かっていませんので、ここでは省略させていただきます。

さて、枇杷の水無月羹は、少々もったいないような気もしますが、枇杷は皮をむき、種を取り除いたらミキサーにかけてしまいます。別に寒天を用意し、寒天を水で戻して火にかけ、二~三割ほど煮詰め、アラ熱をとってから、除々に先のミキサーにかけた枇杷を混ぜ合わせます。

また、それとは別に大納言と呼ばれる小豆を用意します。小豆はいったん水に浸けて戻してから火にかける方がいらっしゃいますが、そうするとどうしても皮が破裂してしまい、豆がつぶれてしまうので、戻さずにそのまま火にかけ、じっくりと時間をかけて柔らかくします。小豆を煮るときはこの方法が適しています。柔らかくなったら砂糖を少量入れ、薄甘口に煮ておきます。次に先ほどのミキサーにかけた枇杷と、寒天の中に小豆を入れ、冷蔵庫にて冷やします。固まったら三角に切ってできあがりです。

枇杷の甘味が足りないときは煮溶かしたシロップを使用すると便利です。