神無月(十月) バナナ


 

バナナ豆腐 バナナ、梅肉餡、花山椒
バナナの枯れ葉揚げ バナナ、スライスアーモンド、
繊牛蒡、椎茸、
繊薩摩芋、酢橘、美味出汁

バナナ、昔はよく縁日や駅前の露店で通称「叩き売り」というのを見かけましたが、今では姿も形もないようです。

バナナは人類最古の栽培作物と言われ、熱帯地域で広く栽培されています。果物としてはエネルギー値が高く、糖質も多いため、スポーツ選手の栄養補給に大変良いとされています。そういえば、プロゴルファー等が途中でバナナを食べている姿を見かけますので、エネルギーを大量に消費し、頭を使うスポーツにはもってこいの果物なのでしょう。

さて、そんなバナナ。今月は、バナナのお豆腐作りに挑戦します。

もちろん、そのまま食べても美味しく、サラダなどにも利用されますが、あえて精進料理らしさを強調するためにチャレンジしました。

まず、完熟のバナナを裏漉しします。

さて、何で固めようか?寒天で寄せて冷やすのは何か普通の水羊羹もどきのようだし、かといって豆乳と合わせてニガリを入れるわけにもいかないし……。精進料理には伝統ある胡麻豆腐があるので、その作
り方といっしょの方法でやってみましょう。

胡麻豆腐を作るときより昆布出汁の量を少なくして吉野葛を溶かし、バナナの裏漉しと合わせます。鍋にうつし、ゆっくりと火を入れながら練り上げていきます。ある程度弾力が出てきたら流し缶に流し、冷やし固めます。

ねっとりしたバナナの香りがする豆腐のでき上がりです。栄養価の高い、ちょっと風変わりな食感が楽しめる一品。好みで、梅肉を裏漉しして作った梅肉ソースをかけて食べてみても良いでしょう。

10月は神無月とも言います。そろそろ寒さを肌に感じる季節でもあります。緑濃かった広葉樹もだんだんと変色し、紅葉、そして枯れ葉となって舞い落ちてきます。そんな風情を料理に表したのが、2品目のバナナの枯れ葉揚げです。

日本料理には、吹き寄せというものがあります。風に吹き寄せられた落ち葉を思わせるように、色々な料理を盛り込んだものなのですが、そこまでこだわる必要はありませんので、あくまでシンプルに仕上げました。

枯れ葉には何がいいか?乾燥湯葉も良いと思うし、椎茸や他の野菜を付けてもそれなりの風情は感じますが、ここではアーモンドのスライスを利用しました。2センチくらいの小口にバナナを切り、スライス
アーモンドを付けて油で揚げるだけです。

熱々のうちにいただいても美味しいし、冷めても大丈夫ですので、子どもたちのおやつには最適です。原価も安くつきますので、ぜひ試してみてください。