「住職学」―宗侶養成のための教科書及びカリキュラム作成プロジェクト―


プロジェクトの趣旨・目的

宗侶養成のための教材を作成し、併せて、これを用いた教育プログラムの提示と、宗門主導の総合的宗侶養成システムの構築をめざします。

   
プロジェクトの成果と今後の予定
平成22 年度から、首先住職研修会の講義を担当していますが、講義の際に使用する二つの教材を作成しました。教材は実際に講義で用い、総務部実務担当者の意見も反映させながら、よりニーズに沿ったものになるよう改訂を重ねてきました。
『住職として知っておきたいこと』は、住職が務めなければならない多くの仕事と、その責任の大きさを、就任に当たって自覚してもらうことを目的としています。
特に新任住職が、宗教法人の代表役員としての役割と聖職者としての立場を、自覚的に使い分けてもらえるよう配慮しました。内容は以下のような構成になっています。
1、「二つの立場」があること 
2、寺院の二つの側面 
3、お寺のお金は住職個人のお金ではない 
4、寺院と関係機関との関係 
5、“ 見られている存在” であることを念頭においての行動 
6、“ 僧侶” としての自覚を維持しながらの参究・精進 
7、葬儀執行の裏付け―宗門の教えや解釈から学ぶ―
 執筆には、実際に若くして住職に就任した経験をもつ者が当たりました。
   
『―原典でたどる― 曹洞宗の宗旨と教え』は、宗門の付置研究所であるという使命感に立ち「両祖を貫く教え」という視点から作られているのが特徴です。
両祖の教えを中心にすえ、さかのぼっては達磨・釈尊、下っては宗門の歴史・宗憲・修証義四大綱領と、過去から現在への教えの流れと、宗門の展開が概観できるようになっています。
釈尊・達磨・両祖の教えは、解説を最小限にとどめ、直接、現代語訳された言葉によって教えが説かれるという構成になっています。現代語訳はすべてオリジナルで、原文は現代語訳の後に付されています。現代語訳を原文に先行させることは冒険でしたが、すでに中国禅の研究では歴史があり、祖師の言葉の真意を正確に届けるためには、これからは、このような記載形式は避けて通れないことだと考えています。
今後も、宗侶がさまざまな場で学ぶことができる仕組みと、教材の提供を考えていきたいと思っています。
   
プロジェクトメンバー(50音順)
 
宇野全智、金子宗元、久保田永俊、小早川浩大、菅原研州、関水博道、竹内弘道(リーダー)、晴山俊英、平子泰弘、古山健一、宮地清彦