「法話の会」が開催されました


2月19日、東京グランドホテル(曹洞宗檀信徒会館)において、布教師養成所研修課程所員による「法話の会」が開催されました。

「法話の会」は本宗の布教師を養成するため、年3回行われている布教師養成所の研修の一環として、研修課程所員が準備段階から携わり企画したものです。今期69名の布教師を代表して2名が法話をされ、41名の参加者が熱心に耳を傾けていました。

全員で「いす坐禅」を体験して心を落ち着かせた後、宮崎県徳泉寺副住職の澤英俊師は、「豆電球が照らすほとけさま」、宮城県法山寺副住職の北村暁秀師は「被災地の今 ~少年の願い~」という演題でそれぞれ法話をされました。

20150223-2澤師は、祖母を介護している経験を話されました。徘徊などの症状が進行する中で、介護の肉体的、精神的負担は、想像を絶しており、様々な難儀に遭遇しましたが、介護の苦しみを、檀家や近所の方々に吐露したところ、苦しみが共有され、ありのままを受け止めることができたという実体験を話されました。また、ある日の出来事、祖母は、認知症で、孫である自分を認識できず、他の僧侶と思いながら、その僧侶の労苦をねぎらい、腰ひもを差し上げたそうです。部屋の豆電球に照らされた祖母の姿は、痴呆で日常に支障があっても、祖母が仏に見え、生かされている事実に気づかされ、今でもその腰ひもを、ちぎれながらも大事に使っていると涙ながらに話されました。

20150223-1北村師は、宮城県石巻市の寺院の副住職をしており、東日本大震災で、信じられない光景を眼前にして、何もできなかったことから、現在、各所を慰霊しながら練り歩く、慰霊行脚を行っています。ある極寒の中、行脚している時、自分に対し、合掌したままの少年に出会いました。少年は、小学三年生の震災孤児で、両親、姉、祖母を震災で亡くし、叔母と二人で暮らしていました。祖母によると、震災後、少年は一切家族のことを話さなくなりましたが、叔母と少年のお互いの気持ち(願い)が通じ合ったのか、少しずつ家族のことを話すようになりました。少年が、叔母とともに心を支えあい、お互いの生きる力になっていたことに鑑みたとき、同師の心の中で、震災に対して気負っていたものに気付かされたと話されました。身近な人から大切にして、わかちあい、支えあう生き方の大切さを伝えていました。

 

次回の「法話の会」開催日は、予定が決まり次第お知らせいたします。