第52回曹洞宗青少年書道展表彰式 開催報告

2018.09.11
来場者でにぎわうメルパルクホール

8月1日、東京都港区のメルパルクホールで第52回曹洞宗青少年書道展の表彰式が行われました。今年のお題は「花まつり」。昨年より800点以上多い6,776点の作品が寄せられ、500点が特別賞を受賞しました。

今表彰式は連日35度を超える猛暑日が続くなかでの開催となり、万が一を避けるために予定より1時間早い11時には開場しました。外出するのをためらうような暑さにも関わらず、受賞者とその家族、約850人の出席者でメルパルクホールはにぎわいました。

受付を済ませた子どもたちは早速展示されている作品のなかから自分の作品を探し出し、表装されている様子に喜びの声をあげたり、作品と並んで記念撮影をしたりと、受賞の喜びをじっくり味わっていました。

特に曹洞宗管長賞の作品は、その細部を観察する子や自分の作品との違いを探す子など、皆からの注目が集まっていたようです。他の作品に直に触れることができるのも、この表彰式の大きな意義だと思える光景でした。

12時50分に開会すると、はじめに釜田隆文宗務総長から「本日は、素晴らしい作品に囲まれて、華々しく表彰式を開催することができました。特別賞に選ばれた皆さんの努力を讃えて、心より祝福を申し上げます。どうぞ皆さん、胸を張って表彰状を受け取ってください」と主催者挨拶が述べられました。

その後、両大本山や後援の各社、宗門関係学校よりの来賓の方々が紹介され、表彰式に先立ち、アトラクションの時間になりました。

「みにくいあひるの子」の手影絵劇

昨年はアカペラライブ、一昨年はミュージカル……と毎年様々なパフォーマーやアーティストを招き、子どもたちの夏休みの思い出にもなっている恒例のアトラクション。今年は「劇団かかし座」による、手影絵のショーが演じられました。劇団かかし座は、日本で最初に設立された現代影絵の専門集団で、光と影による印象的なビジュアルを生かし、舞台作品の上演やテレビ・映画への出演、また有名ミュージシャンのミュージックビデオへの出演など、多岐にわたる活動をされています。

ショーは4人のメンバーによって行われました。音楽とメンバーによる歌唱に合わせて、魚やタコが登場する海の世界や、白鳥やウサギ、ゴリラが登場する動物たちのダンスなど、手だけで表現されているとは思えないよう情景が次々とスクリーンに映し出され、子どもたちの目は釘付けになりました。

カメやウサギを作ってみる子どもたち

ショーの半ばでは、来場した子どもたちも舞台に上がり、メンバーから手ほどきを受けてスクリーンに手影絵を映す体験が行われるなど、実際に手を動かすことで手影絵の奥深さに触れることができたようでした。


アトラクションの終了後には休憩を挟み、メインイベントである表彰式が行われました。

薄田東仙審査委員長

表彰式に先立ち、審査委員長の薄田東仙師が挨拶のため登壇されました。薄田師は、6,776点のなかからの選り抜かれた作品が特別賞だということを強調し「その結果は変えることはできません。変えることができるのは、来年に向かって頑張る皆さんがた自身です。どうか新しいページをめくって、自分の力を存分に出してください」と、受賞者だけでなく、惜しくも選考から漏れた参加者に対しても力強いエールを送りました。

表彰式は、釜田総長をはじめ、両本山や後援各社の来賓の方々、審査委員の方々が各賞に応じて登壇し、それぞれ受賞者1人1人に対し、名前を読み上げ、手渡しで賞状を渡しました。

登壇した子どもたちは、興奮した面持ちであったり、緊張した面持ちであったり、それぞれの思いを抱いて登壇して、賞状を受け取ると、満場の客席に深々と一礼し、降壇していきました。短い時間ですが、この体験が次回への励みにもなるのかもしれません。

曹洞宗管長賞受賞者に賞状を手渡す釜田総長


表彰が滞りなく澄むと、最後に山本健善教化部長が登壇し、「書道は心を打ちつける、勉強材料だと思います。来年もたくさんの応募、心のこもった作品をお待ちしております。最後の最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました」と挨拶を述べ、第52回青少年書道展表彰式は無事閉会しました。

なお、今回の受賞作品は、11月1日から同5日まで大本山總持寺に展示される予定です。

 

受賞者一覧はこちら