平成22年5月19日と20日の2日間、大阪府大阪市の「舞洲アリーナ」において、平成22年度梅花流全国奉詠大会が開催されました。 | |
会場の舞洲は大阪湾の中心部に位置し、夢洲や咲洲と並ぶ大規模な埋め立てにより出現した人工の島です。昨年は新型インフルエンザの流行により大会中止となったため、2年ぶりの開催となりました。 | |
舞洲アリーナ | 参加者入場 |
プロローグ |
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2日間ともに、朝は7時30分からの入場開始。続々と大型バスが到着し、参加者が列を成して記念写真の撮影所にむかっていました。開会式に先立ち、舞台上ではピンク色をした可愛らしい梅花流のキャラクター「ばいかくん・ばいかさん」が、初めて講員さんたちに紹介されました。二人ともとても可愛い声で自ら自己紹介をし、会場を盛り上げました。 | (左)ばいかさん (右)ばいかくん |
第1部 開会式 |
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午前9時40分、会場に大会の開会を告げる大梵鐘の音が響きます。オープニングには、太鼓、三味線、尺八、琴などから成る和楽器演奏集団「独楽(こま)」の演奏が行われました。献灯献花では、兵庫県白龍保育園の五歳児27名が緊張した足取りで入場し、ご本尊さまにろうそくとおをお供えし、可愛らしく合掌礼拝をしていました。 | |
千葉 伝道部長挨拶 | 続いて大会副会長・千葉省三伝道部長が開会のご挨拶。「昨年の全国大会は新型インフルエンザの蔓延期と重なり、急遽取りやめのやむなきに至り全国の講員の皆さまはじめ、関係の方々に大変なご迷惑をおかけいたしましたことを、ここに改めてお詫び申し上げる次第であります。(中略)曹洞宗管長、大本山總持寺貫首大道晃仙禅師のご臨席を賜り、近畿管区長はじめ管区内各宗務所長老師、教化センター役職員の方々、管区内青年僧スタッフの皆さま等の温かい心に迎えられての大会になりましたことに、衷心より感謝いたします」と述べられた後、今日ここに詠讃歌を通してみ仏との絆を深めることができることのありがたさを語られ、声高らかに大会の開会を宣言されました。 |
お誓い |
続いて「お誓い」を、初日は京都府福寿寺梅花講・鈴木昭子さん、奈良県慶田寺梅花講・丸山文子さんが挙唱司を務め、2日目は大阪府妙寿寺梅花講・栖川節子さん、兵庫県正覚寺梅花講・岡本典子さん、兵庫県昌福寺梅花講・北浦美枝子さんの3人が務めました。 |
法要 |
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法要では参加者全員が「聖号」を唱える中、松浦泰俊近畿管区長、渕英德宗務総長先導により、大導師曹洞宗管長・大本山總持寺貫首 大道晃仙禅師が入堂しました。 | |
三帰礼文にて一同礼拝の後、般若心経読誦、回向、普同三拝が行なわれ、開会にあたってご本尊さまへの報恩の法要がおこなわれました。 | 大道禅師 |
続く「阪神・淡路大震災追悼法要」に先立ち、中央のスクリーンには震災の被害に遭い激しく倒壊した街の様子や、現在に至る復興の様子が次々と映し出され、その被害の甚大さと復興の苦労が偲ばれました。その後「阪神・淡路大震災追悼法要」が大道晃仙禅師により営まれ、被災者代表による焼香も行なわれました。法要後、管長猊下相見の拝が行なわれ、会場の皆が一同に合掌礼拝しました。最後に、御垂示となり、禅師さまは数多くの方がたの協力が和合して今日のこの舞台を迎えられた慶びと感謝の心を述べられました。 | |
法要風景 | 詠讃師 |
第2部 式典 |
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まず大会長挨拶として渕英德宗務総長が次のように挨拶しました。 | |
昨年は新型インフルエンザの蔓延期と重なり、取りやめのやむなきに至り、全国講員の皆さまはじめ関係者各位に大変なご迷惑をおかけしましたことに対しお詫び申し上げます。本年再びここ大阪「舞洲アリーナ」を会場に開催できますことは、まことに喜ばしいことであります。近畿管区の皆さまには多大なるご尽力を賜りましたこと、厚く御礼申し上げる次第であります。本年は阪神・淡路大地震から15年になります。今大会を通じて、未だ癒えぬ被災者の方がた気持ちに思いをいたし、ともに悩み苦しみ、ともに支えあって生きることの大切さを改めて訴えていきたいと考えております。本年も曹洞宗の布教教化の実践徳目は『愛語』であります。周りの人々の幸せな生活とこころの安寧を願い、愛語の思いをのせて詠讃歌を奉詠頂きたい。皆さまには日頃の精進の成果を存分に発揮いただき、素晴らしい大会となるようご祈念いたします。 | |
続いて歓迎の言葉として近畿管区を代表して、松浦泰俊近畿管区長が挨拶。「みなさん、こんにちは。ようこそお越しくださいました」と元気一杯に声をかけると、それに応えて会場からも拍手と元気な声が返ってきました。松浦老師は挨拶中、近畿地方の特色を紹介された一方で、復興したとはいえ今も震災の痛みに苛まれながらも耐え忍んでいると、まさに管区の気持ちを代弁しての歓迎の言葉を述べられました。 | |
渕 宗務総長 | 松浦 近畿菅区長 |
第3部 登壇 |
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初めに司会者の自己紹介が行なわれ、西村眞典、鈴木恵道、片岡修一の各師範が順番にご挨拶。 登壇は初日に15組、2日目に14組、それぞれ全国各宗務所から大勢の講員が集まり登壇いただきました。2年ぶりの大会にも関わらず、本年も2日間にわたり1万人を越える講員さんが参加されました。例年にまして本年は、男性講員さんの参加が増えていることが見て取れ、梅花講員の層の厚さを感じます。 | |
司会 | 登壇の様子 |
登壇の後、須川法昭総務部長が募金のお願いを行いました。「阪神・淡路大地震」はもちろんのこと、記憶に新しいところではハイチや中国青海省大地震など、いまだ復興の目処が立たない災害状況が報告され、参加者もスクリーンの映像に言葉を失っていました。募金スタッフが募金箱を持ってまわると、多くの方が浄財を喜捨されました。大会2日間を通じて3,276,363円の尊い勧募を賜りました。ご協力いただきました方々に、深く御礼申し上げます。 | |
(上)須川総務部長
(右)募金風景 |
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第4部 清興 |
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今年の清興は、奈良県出身のテノール歌手・山口智大(ともひろ)さんと合奏団ポリヒムニア・アンサンブル。息のあった演奏と、笑いを誘うトークで会場を楽しませ、後半では会場の全員が立ち上がって手をつなぎ、「靴が鳴る」の大合唱。会場全体から響く力強い歌声とオーケストラが調和して、みんながひとつになりました。 | |
2日目にはアンコールの声に応えてもう1曲演奏され、さらに大きな拍手につつまれました。 | |
演奏 | 「靴が鳴る」の大合唱 |
その後平成23年度開催地の紹介があり、伊藤皓元島根県第二宗務所長が来年度の大会をアピールしました。 来年度の大会は5月25、26日の2日間、山陰地方としては初となる出雲市カミアリーナにおいての開催となります。 | |
伊藤 宗務所長 | 出雲市 カミアリーナ |
第5部 閉会式 |
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今大会役員が舞台に一堂に会し、詠讃師による「坐禅御詠歌(浄心)」独詠の中、参加者は心静かにいす坐禅。ここで副大会長・千葉省三伝道部長が中央に進み、閉会のご挨拶をなさいました。「お楽しみいただきましたこの大会、いよいよお別れの時を迎えようとしております。来年は島根県出雲市「カミアリーナ」を会場に全国大会を開催する予定です。また再会できることを楽しみにしております」と挨拶を述べられました。 大会のフィナーレは恒例となった会場全員による「まごころに生きる」の大合唱で、2年ぶりに開催された本大会も無事円成した。 | 「まごころに生きる」大合唱 |