曹洞宗ソーシャルメディア利用ガイドライン

以下のガイドラインは、「曹洞宗」の寺院、僧侶及び寺族を対象に、ソーシャルメディアを利用する際の基本方針について定めます。

ソーシャルメディアとは、インターネット上に公開される情報メディアであり、具体的にはFacebook、Twitter、Instagram、LINE等に加え、YouTube等の動画投稿サイトも含めたサービスを意味します。

ソーシャルメディアの利用を通じたコミュニケーションは、現代社会において、その意義が広く認められているところであり、布教教化のツールとして期待できる側面もありますが、その一方で、多くの人の目に触れることにより、本人の意思に関わらず他者の尊厳を傷つけてしまう危険性を持ち合わせております。ソーシャルメディアとの関わり方によっては、個人とその家族だけではなく、曹洞宗をもトラブルに巻き込む恐れがあります。

寺院、僧侶、寺族の皆さまには、人権・平和・環境に取り組む「曹洞宗」の一員であるという自覚を持ち、品位を貶めることや、「曹洞宗」の名誉を毀損し、両大本山はじめ他の寺院の信頼を損ねることがないように注意しながら、ソーシャルメディアと関わることを求めます。以下に、利用ガイドラインをまとめましたので、ソーシャルメディアの利用の際は十分に注意してください。

 

曹洞宗ソーシャルメディア利用ガイドライン

曹洞宗では、情報発信にソーシャルメディアを積極的に活用していくため、ソーシャルメディア利用ガイドラインを策定しています。

本ガイドラインは、曹洞宗においてソーシャルメディアの運用を行う曹洞宗の寺院、僧侶及び寺族を対象に定めたものです。

 

(1)対象となるソーシャルメディアの定義

当ガイドラインで想定するソーシャルメディアとは、Facebook・Twitter・Instagram・LINE・mixiなどに代表されるソーシャルネットワークサービス(SNS)や、YouTube・ニコニコ動画・ポッドキャスティングサービスなどの動画や音声を共有するサイト、ブログ及びインターネット掲示板などのテキスト情報を共有するもの、以上を含むインターネットを利用した情報発信の手段をいう。また、今後、新たに生み出される同種のメディアを含む。

 

(2)対象となる情報発信の定義

情報発信とは、ある特定の事実における事情を報告することであり、当事者の見解を発信する一次情報、当事者ではない者が一次情報に見解を付与して発信する二次情報がある。またそれらの情報が拡散されることで見解の主体が曖昧となって情報発信がなされる場合もある。

本ガイドラインが想定する情報発信とは、インターネット技術を使用して、記事の投稿やコメントへの回答、動画などによって情報発信することをいう。

例:投稿、コメント、ツイート、リプライ、動画内での発言等

 

(3)ソーシャルメディアの運用について

情報発信は次の事項に注意しなければならない。

・法令や曹洞宗宗制を遵守してください。特に、著作権、肖像権(プライバシー権とパブリシティ権)、商標権等、侵害しないように十分注意してください。

・ソーシャルメディアに発信した内容の責任は、すべて発信者にあります。「曹洞宗」の寺院、僧侶、寺族として、資質を問われかねない又は立場を逸脱した発信は控えてください。

・寺院関係者、特に檀信徒に関わる情報は個人の信仰を暴露する恐れがあります。信仰に関わる個人情報は要配慮個人情報となります。行持の参加者などを撮影しホームページ等に掲載する場合、掲載の可否を必ず確認して下さい。

・正確な情報を伝えるようにしてください。虚偽や根拠薄弱な情報を発信したり拡散に協力したりすることは、発信者を含めた「曹洞宗」の名誉と信頼を損なうことになります。

・反社会的発言(犯罪行為または犯罪行為と思われるような発言、及びそれに類する発言)、非社会的発言(礼節を欠いたもの、誹謗中傷などのネガティブな発言等)は行うべきではありません。また逆に、そのことによって自分自身がトラブルに巻き込まれる可能性も否定できなくなります。

・利用するソーシャルメディアのサービス内容を吟味し、寺院の情報、自分自身の個人情報を登録・公開する際には十分注意を払ってください。

・メディアの特性上、情報を削除しても第三者によって当該サービス以外に複写・記録・保存されれば、消去することはできません。発信者が情報の拡散をコントロールできなくなる可能性にも充分留意してください。

 

【参考】【人権フォーラム】ヘイトスピーチとSNSにて、『正法眼蔵随聞記』を引用し、SNSとの付き合い方について記載されていますので、あわせてご一読いただければと存じます。