【International】海外特別寺院洞光山直証庵 創立20周年行事(メルボルン市) 禅をきく会(シドニー市)報告


稚児行列の参加者

5月10日より12日までの3日間に渡り、オーストラリア連邦メルボルン市海外特別寺院洞光山直証庵創立20周年記念行事が勤修され、喜美候部謙史教化部長が慶讃法要の導師を務め、活動支援金の贈呈を行いました。洞光山直証庵は、オーストラリア連邦南西部、ヴィクトリア州の州都であり、国内第2の都市でもあるメルボルン市の中心部より車で45分ほどの場所に所在しています。現在オーストラリアにおいて活動する唯一の国際布教師である是松慧海国際布教師により1999年春、レンガ造りの車庫に10人ほどが坐禅できる自作の単を据えて活動が開始され、以来坐禅に重きをおいた活動を継続し、現在88名の正会員を有します。

晋山開堂

7日間の宿泊坐禅研修や一日坐禅会、学習会などを活動の柱として運営しており、地域における他の仏教寺院との交流も盛んに行われています。
2013年より伽藍整備事業を展開し、2018年5月1日付で海外特別寺院として認可され、この度の創立20周年行事に向けて準備をメンバーと共に一体となって進めてきました。

日本や世界各地から有縁の僧侶が総勢40名参集しました。またヴィクトリア州仏教会の篤い支援により円成した3日間に及ぶ記念行事は、5月10日の配役本則行茶から始まり、翌11日は是松慧海国際布教師の晋山式や上堂、首座法戦式が厳粛に行われました。
「20周年ということもあり、伝統的な儀式をできる限りメンバーの人たちに見せたいのです」という是松師たっての希望からは、この行事に懸ける並々ならぬ思いの強さがうかがえました。

(上)首座法戦式(下)喜美候部教化部長による祝辞

すでに遷化された本師への報恩の香を焚き、涙に声を詰まらせた場面や、今年78歳を迎える首座の白熱した問者とのやり取りは、参列した人々の心を強く打ちました。3日間に渡る記念行事の最後には創立20周年記念慶讃法要が厳かな雰囲気の中で行われ、喜美候部謙史教化部長が導師を務めました。
堂内に響き渡る法語は英訳が配布され、参列したメンバーの中には法要後に感謝の気持ちを口にする人もありました。奉読された祝辞では、竿頭より未来を拓くべく、オーストラリアにおける唯一の海外特別寺院である直証庵の今後の発展に対する期待が述べられました。
法要後の記念昼餐会では、喜美候部教化部長から是松慧海国際布教師に対して活動支援金の贈呈が行われ、改めて創立20周年を迎えたことに対する祝意と労い、今後の活動への期待が伝えられ、満場の拍手に包まれました。

 

記念撮影

その後の清興ではメルボルン市を中心に活動する和太鼓グループ「竜胆太鼓」による演奏をはじめ、メンバーの方々による様々な出し物が行われ、最後に太鼓に合わせて一同に般若心経をお唱えし、3日間に及ぶ記念行事は盛会裡に終了となりました。

14日にはオーストラリア連邦第一の都市であるシドニー市を会場に、当該国ではじめての開催となる、「禅をきく会」が開催されました。平成30年度調査で在留邦人が9万7000人を超えるオーストラリア連邦にあって、シドニー市にはその約3分の1である3万2000人以上が居住し、これはロサンゼルスやバンコク、上海などに次いで、世界的に見ても第7番目に大きな数字となります。

 

オーストラリア初開催となる禅をきく会

インターネットなどを通した告知の結果、当日は、30代、40代を中心に男女合わせて50名ほどの参加がありました。「食」をテーマとして、持続可能な開発目標(SDGs)目標12「つくる責任つかう責任」を中心として行われた本会の第1部は、現在多言語ウェブサイト上に公開している精進料理に関する動画、昨年度ヨーロッパ国際布教総監部作製の動画、「禅のある暮らし」を続けて視聴いただいた後で、全日本曹洞宗青年会より派遣された山形県清龍寺副住職大山健治師による『典座教訓』についての法話、曹洞宗国際センター伊藤大雅主事の坐禅指導と続き、この様子はインターネットを利用してライブ中継も行いました。
会場を移しての第2部では、大山健治師による「五観の偈」の解説の後で、参加者と一緒に食事をいただくというもので、最初の5分間は静かに食事に集中していただく時間を設けました。記念撮影をして終了となった後で、参加者は口々に感想を述べられ、「実際に本物の坐禅を体験することができてありがたかった」という感想や、特に現地日本人会より、来年の行事の継続開催について希望もありました。また英語での開催を望む声もあり、現地における禅に対する関心の高まりと布教教化活動の必要性、また将来的な普及の可能性について、身を持って感じることのできる機会となりました。
このたびの洞光山直証庵創立20周年記念行事、禅をきく会の開催にあたりまして、ご加助いただきました宗門関係者各位、檀信徒及び参加者の皆さま方に感謝申し上げ、行事の報告といたします。

(国際課記)

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