梅花のこころ~梅花流詠讃歌~ ─ 「太祖常済大師瑩山禅師讃仰御詠歌」(法灯)─


毎月発行の『禅の友』では「梅花のこころ~梅花流詠讃歌~」と題しまして、梅花流詠讃歌の曲をもとに、解説や執筆者の想いなどを紹介しています。今月は梅花流特派師範、茨城県 泉福寺、小嶋弘道先生による、「太祖常済大師瑩山禅師讃仰御詠歌たいそじょうさいだいしけいざんぜんじさんごうごえいか」(法灯ほうとう)のお話です。

 

常永久とことわひとわたしていまもなお

 

禅師ぜんじ慈悲じひらすなり

              太祖常済大師瑩山禅師讃仰御詠歌たいそじょうさいだいしけいざんぜんじさんごうごえいか」(法灯ほうとう

 

瑩山禅師のお母さまである懐観大姉えかんだいじは、観音信仰があつく、持仏じぶつの十一面観音への読経・礼拝を毎日かかさないというお方でした。その観音さまにお祈りを捧げて授かった子が「行生ぎょうしょう」と名付けられたのちの瑩山禅師です。観音さまは慈悲を誓願とする菩薩さまです。慈悲とは、あらゆるものを慈しみ愛することであるとともに、相手の苦しみを我がこととして受け止めて、共感することでもあります。
禅師は、特にこの慈悲の教えを普く広められました。
坐禅の作法や心得を親切に説かれた『坐禅用心記ざぜんようしんき 』の中で、人々の悩みが救われますようにとの慈悲心をもって坐禅に精進することが大事であり、その坐禅の功徳をすべての人々の幸せになるように向けなさいと示されております。
また、瑩山禅師は二十五歳の時、まさしく観音さまのように大慈大悲だいじだいひの心を発おこして誓願をたてられました。それは、仏さまの教えに縁遠い方々を含めて、あらゆる人々をお救いしたいという誓願です。その誓願をもとに、多くの信者に仏さまの戒を授けられ、いくつもの寺院を創建し、弟子を育て、曹洞宗発展の基礎を築かれました。
曲名の「法灯」は、お釈迦さまより代々相続されてきた「仏法ぶっぽう」の光であり、煩悩の闇を照らして安らぎをもたらす光という意味です。
瑩山禅師のお慈悲は、まさに仏法のともしびとなり、この世に生きるすべての人々の心をどこまでも、いつまでも照らしてくださっています。

皆さまもどうぞご一緒にお唱えいたしましょう。


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