【International】新しい生活様式下における曹洞宗国際センターの活動

2020.07.06

この度の新型コロナウイルス感染症の感染被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

新型コロナウイルスは令和元(2019)年11月22日、中華人民共和国湖北省武漢市で最初の感染者が確認されて以来、感染は中国国内にとどまらず世界中に広がっております

国際布教総監部が所在するハワイ、北米、南米、ヨーロッパ地域の感染状況につきましては、当センターが集計を取り始めた3月11日時点で感染者約2万4000人、死者約1000人でありましたが、5月31日現在、感染者約600万人、死者約35万人(WHO発表)にまで拡大しております。

外出の禁止や自粛が世界中の地域で行われていることによる影響は経済や雇用問題にも直結し、生活状況がそれまでとは一変することとなりました。当センターが所在するアメリカ合衆国カリフォルニア州サンマテオ市を含む地域一帯では、アメリカ国内の他地域に先がけ3月17日に自宅待避命令が発令され、これにより、職員は在宅勤務をせざるを得なくなりました。

この様な状況の下、新型コロナウイルス感染拡大対策によって活動を制限された海外特別寺院や禅センターの布教活動の一助となるよう、また、大きな不安の中で過ごす人々に向けた非接触型の布教教化施策として、インターネットやSNSを活用した様々な発信を、世界中で活動する国際布教師の協力をいただきながら続けております。

Facebookページを活用した配信

初めに、4月3日に曹洞禅ネットに掲載された総長談話(新型コロナウイルス感染症 感染拡大防止にあたり)を英語に翻訳し、当センターFacebookに掲載いたしました。またこれと併せ、ゴッドウィン建仁国際センター所長指導による坐禅動画の告知を行いました。この総長談話はフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語の五言語にも翻訳し、各国際布教総監部を通じて、世界各地域の寺院や禅センターへも届けられております。

そして、ゴッドウィン所長からのメッセージやフェイスマスクの作製方法を紹介する動画などを積極的に発信し、不安を感じながら過ごしている方々に向け、少しでも心の安寧を届けることに努めております。また、平日午後一時から当センターで行っていたランチタイム坐禅会も、オンライン中継を活用し再開いたしました。

国際布教総監部Facebookを活用した配信

オンライン中継によるランチタイム坐禅

世界各地の国際布教師から、この新型コロナウイルス感染拡大による脅威をどのように捉え、そしてどのようにして乗り越えるのかという旨のメッセージ動画をリレー形式で発信いたしました。これは各総監部、曹洞宗宗務庁国際課、そして当センターと、6つのチャンネルを連動した発信によって、「世界に広がる曹洞禅」と地球規模での連携を感じていただけるよう意識いたしました。また、これと同様の企画として現在、ご家庭やオフィス、など、場所を問わず一緒にお唱えができる動画の発信準備をしております。

動画「みんなで唱えよう般若心経」

現在、SNSやインターネットを用いたオンライン会議サービスを活用した非接触型の布教教化活動が各禅センターや日系寺院では活発に行われており、従来の寺院やセンターで行っていた、その場における坐禅や法話を用いオンライン中継によるランチタイム坐禅越えるのかという旨のメッセージ動画をリレー形式で発信いたしました。これは各総監部、曹洞宗宗務庁国際課、そして当センターと、六つのチャンネルを連動した発信によって、「世界に広がる曹洞禅」と地球規模での連携を感じていただけるよう意識いたしました。また、これと同様の企画として現在、ご家庭やオフィス、など、場所を問わず一緒にお唱えができる動画の発信準備をしております。現在、SNSやインターネットを用いたオンライン会議サービスを活用した非接触型の布教教化活動が各禅センターや日系寺院では活発に行われており、従来の寺院やセンターで行っていた、その場における坐禅や法話を用いた活動よりも多くの参加があるとの報告を受けております。物理的な距離が無くなったことで、世界中から、誰でも気軽に参加できるという利点があり、これまで興味関心はあったが、実際に参加できなかった方々にとって、曹洞禅がより一層身近な存在になったともいえます。同時に私たちは、世界中の人々が今何を求めているのか、また何を届けなければいけないのかを考えながら、スピード感を持って発信しなくてはいけません。

私たち人類にとって、未曽有の事態であるこの現状によって、奇しくも活発に行われるようになった非接触型の布教教化活動は、私たちにこれからの新たな布教教化活動の可能性を示唆し、今後は情報処理技術、通信環境の発達により、一層広がり、充実した内容で行われていくものと、実感をもって強く感じております。

当センターにおきましては、今後も宗門の寺院や禅センター、各国際布教総監部などの関係各所と連携、連動して執務にあたるとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大が一日も早く収束することを心から願いまして、報告といたします。

 曹洞宗国際センター 記

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