【International】新型コロナウイルスの影響下におけるヨーロッパ国際布教総監部管内の活動

2020.11.06

はじめに、このたびの新型コロナウイルス感染症によってお亡くなりになられた方々、ご遺族に謹んでお悔やみを申し上げます。また、感染被害に遭われた方々や不安を抱えている皆さまへ心よりお見舞い申し上げます。

この場をお借りして当総監部所管内のヨーロッパ地域での新型コロナウイルス感染症による影

響、また管内寺院・禅センターや国際布教師の活動についてご報告いたします。

当総監部が所在するフランス共和国パリ市では、3月13日、フランス政府からの命令により、国民生活に必須のもの(スーパーマーケット、銀行、ガソリンスタンドなど)を除く、フランス全土すべての商店や商業施設の営業が停止されました。また、同月17日正午より外出制限令が発令され、フランス全域での外出が大幅に制限されました。

この発令に伴い、医療関係者や在宅勤務が不可能な職業以外は自宅待機や在宅での勤務をせざるをえない状況になりました。この発令が解除された5月11日以降は、段階的に制限緩和が進み、経済活動も再開されています。

しかしながら、フランス共和国における新規感染者は一時的には落ち着いたものの、9月以降、感染者は再び急増し、9月25日の1日の新規感染者が16,068人(WHO調べ)確認されました。他ヨーロッパ諸国においても感染者が増えていることから、ヨーロッパにおける第二波が襲来との報道がされています。

このような状況下において、管内の寺院および禅センターでは、現在はSNS、YouTubeやビデオ会議サービス「Zoom」を導入したオンラインでの布教教化と、従来の対面式の布教教化と併用して、段階的に寺院内での活動を再開しております。

屋外で朝課を行う(禅川寺)

国際布教師などからはオンライン坐禅会、法話、法要などを実施することは、宗教施設に人が集まることが許されないこの状況下においては最善策であるが、従来の対面での布教活動で補えないものも多くあり、感染予防対策を徹底して寺院内での活動を再開していく、との報告を受けております。

以下、3ヵ寺の活動を一部ご紹介させていただきます。

フランス共和国北東部に位置するストラスブールにある龍門寺(ワンゲン霊元国際布教師)では、寺院のウェブサイトにZEN ONLINEというページを開設し、毎日指定された時間にどなたでも無料で参加できるようになっております。こちらでは坐禅のみならず、法話や問答もオンラインで行われております。

オランダのグローニンゲン州に位置する禅川寺(コペンズ天慶国際布教師、ガブリッシュ妙法国際布教師)では、坐禅や法要をYouTubeで生中継するなどのオンラインを活用した活動が日々行われております。また、人数の制限、ソーシャルディスタンスの確保、密を避けるため法堂を屋外に移動し、法要を行ずるなどの感染予防対策がとられた1ヵ月間の摂心が開催されました。

中庭で坐禅をする(真如寺)

イタリア共和国中部のフィレンツェにある真如寺(マラディ真如国際布教師)では、9月から寺院内での活動が段階的に再開されました。人数制限をするため予約制を導入し、境内にある中庭で坐禅をしております。

このように管内全体ではこの状況を受け入れ、日々前向きな姿勢で一仏両祖のみ教えのもと布教教化をしております。

当総監部の活動に関しましては例年開催している総監部主催の協議会と現職研修会は中止し、事業を縮小することを余儀なくされました。しかし、情報共有の場として管内国際布教師53名を対象にZoomを用いて、オンラインミーティングを主催し、定期的に各寺院間、国際布教師間の状況報告や布教活動の工夫について意見交換の場を設けております。

また、このたび、国際課作成の新規教化資料『Zazen under New Normal(日本語訳:新しい生活様式と坐禅)』を、管内の主要言語であるフランス語、ドイツ語、イタリア語へ翻訳する作業を進めています。新しい生活様式下における曹洞宗としての新しい習慣の意義付け、また曹洞宗の教えがどのような状況下においても、安心を与えてくれるものであるということを、広くヨーロッパにおいて周知できるよう鋭意準備を進めています。

世界は未だ新型コロナウイルスという濃霧の中にあり、一歩先のことすら予想ができない毎日が続いております。当総監部では、この非常事態においても、決して後ろ向きにならず、今後も管内寺院・禅センター、国際布教師、曹洞宗国際センター、各国際布教総監部などの関係各所と連携し、宗務に務めてまいります。この新型コロナウイルス感染が一刻も早く収束することを祈願いたしましてご報告といたします。

ヨーロッパ国際布教総監部 記

 

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