曹洞宗婦人会だより~ミニ・きゃら~令和7年9月
北海道管区
北海道南西沖地震33回忌法要
期日 令和7年7月3日(木)
会場 奥尻島青苗・時空翔
の時期特有の霧の中、北海道の南西に位置する奥尻島にご寺院さま15名、髙野会長他管区婦人会12名が南西沖地震の33回忌慰霊法要に参列しました。
32年前の平成5年7月12日、M7.8の地震が日本海地域を襲い、震源地に近い奥尻島は大津波により壊滅的な被害を受けています。
婦人会では平成10年発足のグリーン・プラン活動で何かできないかと奥尻町と話し合いを重ね、球島山展望台に宮崎奕保禅師の書かれた「誓願」の文字が刻まれた石碑を建碑。その周辺に植樹を行う活動を行ってきました。
霧の中、展望台からの景色は幻想的な白一色でしたが、ふと視線を落とすと当初山肌が見えていたとは想像ができないほど一面緑で覆われ、鮮やかなピンク色のハマナス、あと少しで満開の時期を迎える紫陽花など10種類ほどの低木が植えられており、奥尻緑化委員会のご協力と会を守り引き継いできた評議員の皆さまの思いが伝わる場所となっていました。
奥尻港、有名な鍋釣岩を眺めながら島の最南端に向かうと、地震の際に一番被害を受けた青苗地区となります。ここには「時空翔」という慰霊碑が震源地の方角を向き建てられており、慰霊法要はここで行われました。詠題師の方丈さまに続き、御詠歌に親しんでいる皆さんで唱える三宝御和讃や追善供養御和讃。雨がこぼれ落ちてくるような空の下、読経の声が海に吸い込まれるような33回忌法要でした。
現在曹洞宗婦人会ではグリーン・プラン改めSDGsへの取り組みを進めています。この活動がきっかけとなり始まった奥尻島とのご縁ですが、宿泊施設の減少などで足が遠のいていたのも現実です。今回触れることのできた奥尻の皆さんの優しさ、震災から復興した強さを伝えていくのも取り組みの一つなのではないかと感じました。
(北海道管区常任理事 森田珠希)
今回の法要開催にあたりご尽力いただきました皆さまの長年にわたるご苦労・ご協力に深く感謝申し上げます。
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