第17回日本スカウトジャンボリー参加報告(曹洞宗スカウト協議会)

2018.10.01

第17回日本スカウトジャンボリー(17NSJ)
会場:石川県珠洲市「りふれっしゅ村鉢ヶ崎」

2018年8月4日(土)から10日(金)の日程で「第17回日本スカウトジャンボリー」(略称:17NSJ)が石川県珠洲市りふれっしゅ村鉢ケ崎で開催され、約13,000名のスカウトが6泊7日間のキャンプを行い、念珠づくりや各宗派の法要に参加し、曹洞宗では坐禅、行茶などの布教教化活動の実践をいたしました。
テーマは「冒険 ~能登のチカラ未来へ~ ADVENTURE -NOTO FOR FUTURE-」

日本仏教スカウト協議会レセプション開催報告(12宗派加盟・9宗派参加)

17NSJレセプション参加教団 (浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、浄土宗、天台宗、高野山真言宗、日蓮宗、立正佼成会、孝道教団、曹洞宗)

平成30年5月30日に開催された平成30年度第1回日本スカウト協議会定例理事会において、「日本仏教スカウト協議会」の担当宗派として曹洞宗が正式に承認され、事務局教団である曹洞宗が第17回日本スカウトジャンボリー(17NSJ)期間中に日本仏教スカウト協議会レセプションを企画いたしました。日頃より青少年教化育成の一環であるスカウト活動に、鋭意、お力を注がれておられます会員有志が参集し8月6日(月)に「日本の宿のと楽」を会場に親睦を深めました。

特にボーイスカウト日本連盟にも縁が深い浄土真宗本願寺派 第二五代大谷光淳門主さまのご臨席を賜り、曹洞宗からも松原道一議員、片山昌佳議員、蔵定伸石川県宗務所長をはじめ多くの諸老師がご参加くださいました。

【久保達夫理事長】

レセプションのはじめに、平成30年7月豪雨で尊い命を失われた方へのご冥福と、被災された方へ1日も早い復興を各宗派のお作法に遵ってお祈りをいたしました。その後、日本仏教スカウト協議会久保達夫理事長(曹洞宗スカウト協議会理事長)より青少年を取り巻く環境や少子化の波に合わせ、教化育成の施設や現場の多様化などの不安感があるなかで仏教スカウト活動を通じて次の社会を担う人の心の育成にご尽力いただきたい。と挨拶があり、続いて来賓でお招きしたボーイスカウト日本連盟信仰奨励委員会村上智真委員長より激励のおことばをご頂戴いたしました。祝拝の発声は曹洞宗山本健善教化部長が行い、しばし和やかな時間を共有しました。
宴の終盤、来賓の村上智真さまにスカウトソングのリクエストをすると、こころよく引き受けてくださり、日本連盟スカウトソング委員長をされた元気のいい歌声が場内の隅々まで響き渡り、全員が一つとなり大いに盛り上がりました。
最後に、日本仏教スカウト協議会・目黒寿典副理事長(高野山真言宗)より締めのことばをいただき、レセプションが終了しました。

第17回日本スカウトジャンボリー(17NSJ)

大会第4日目8月7日(火)信仰奨励プログラム「教宗派を超えた集い」では、約13,000名がイベントに参加しました。
また、今回のジャンボリーでは皇太子殿下がお越しくださり、スカウトたちの活動をご覧になり大集会ではおことばを賜りました。

「教宗派を超えた集い」が終了し、「各教宗派の集い」が教団ごとに行われました。曹洞宗スカウト協議会久保達夫理事長がスカウト約800名に挨拶を行い、谷口哲章副理事長が野外法要に参列する貴重な体験について、その心構えを指導しました。
 法要は山本健善教化部長が導師、片山昌佳議員、蔵定伸石川県宗務所長、齊藤好文教化主事、谷内口英明第8教区長、平田天秋老師、細川行慧老師が両班をつとめられ、さらに大本山總持寺祖院さまのご協力をもって厳修されました。

般若心経をスカウトたちと全員で読経し、導師の入退場の際、大本山總持寺高島弘成副寺心得による梅花流詠讃歌の独詠があり、スカウトたちは鈴鉦の音色とお唱えに魅了されていました。

【井舟哲全師】

法要終了後に、井舟哲全師による「曹洞宗の教えとボーイスカウトのちかいとおきて」と題した法話を行いました。

曹洞宗展示パビリオンでは坐禅堂と茶室をつくり、久保達夫理事長、谷口哲章副理事長、佐竹孝喜理事、古屋幸一郎理事、谷口紘人理事、渡邊雪雄監事、柴田尚道監事が中心となり、坐禅体験をはじめ、法話、行茶などの企画をしました。スカウトたちが1人でも多くこの体験をとおして一佛両祖のみ教えに触れる機会を目指しました。坐禅体験では、「調身・調息・調心」の説明を行い、こころ静かに坐っていただきました。行茶は姿勢を正して抹茶とお菓子を味わいながら、曹洞宗の教えについての様々な質問を受け答えしました。

【坐禅や行茶を体験】

今回のジャンボリーでスカウトたちと、ともに願い、ともに寄り添い、ともに歩むことができ、相手と向き合い、豊かな慈愛のもとに行われた体験が、価値ある人づくりの根幹をなすものであり、次の社会を担う青少年たちにとって掛け替えのないものなったと思います。皆さまに出会えた悦びと、素晴らしい布教教化をさせていただきましたこと、深く感謝申し上げます。

(教化部布教課)


~珠洲の大地に~  大本山總持寺祖院高島弘成副寺心得

【高島弘成師】

8月7日に石川県珠洲市で開催された、第17回日本スカウトジャンボリーの信仰奨励プログラム・各教宗派の集いに、地元から曹洞宗石川県宗務所・石川県第八教区寺院・曹洞宗石川県青年会・大本山總持寺祖院の有志がお手伝いをさせていただきました。

祖院からは役寮・雲衲12名が参加、当日は朝6時半に車3台で祖院を出発し珠洲市を目指しました。見附島駐車場で曹洞宗関係者が集合し、送迎バスにて会場へ向かいました。

会場に到着後、早速法要(本尊上供)の準備に取り掛かりました。ご本尊と法要器物類は祖院より持参し、青々と茂った芝生の上に荘厳な道場が整えられました。午前10時を過ぎ、教宗派を超えた集いを終えたスカウトが続々と教宗派ごとの会場に分かれていきます。曹洞宗エリア入り口でも、青年会会員・祖院雲衲を行い、約800名近いスカウトが集まり、10時半に法要が始まりました。

梅花流詠讃歌が奉詠される中、導師の山本教化部長老師が上殿され如法に法要が勤められました。詠讃歌の奉詠を含め、これほどに本格的な法要を執り行うことはジャンボリーでは前例がないということで、参加したスカウトの皆さんは暑い中ではありましたが、一心に手を合わせておりました。法要後には、珠洲市昌樹寺住職の井舟哲全老師により熱のこもった法話が行われ参加者は熱心に耳を傾けておりました。

参加者全員には、釜田宗務総長の「禅」の字を揮毫したTシャツが入ったオリジナルバッグを記念品に配り、大盛況の中でこのプログラムを終えることができました。

この集い以外にも、6日と8日にはスカウト約90名が祖院を参拝され、坐禅体験も行いました。
尚、祖院では3年後の2021年に震災復興工事の落慶法要と、總持寺開創700年の記念法要が予定されていますので、皆さまのお越しをお待ちしております。

【曹洞宗スカウト協議会と大本山總持寺祖院】