曹洞宗総合研究センター 第20回学術大会開催報告


平成30年10月24日・25日の両日、曹洞宗檀信徒会館(東京グランドホテル)を会場として、曹洞宗総合研究センター第20回学術大会が開催され、シンポジウム1件、個人発表50件が行われた。

大会初日は午前9時30分より「桜の間」にて開会式が挙行され、大谷哲夫所長よりこの学術大会も総合研究センターとして第20回を迎えることとなったが、長い歴史があることを踏まえ研究に勤しむようにとの挨拶がなされた。ひき続き午前10時から梅花流詠讃歌研究プロジェクトによる“「救い」としての梅花流”と題したシンポジウムが開催された。

このシンポジウムでは、梅花流の「こころの救済」的側面に焦点を当て、講員が個々の人生において、梅花流にどのような意義を見出しているのか、「信仰」がどのように関与しているのか、などについて検討した。始めに、小嶋弘道委託研究員の司会進行により、梅花流を研鑽している大山セツ子さん(千葉県海龍寺講詠範)、大貫武男さん(東京都宗保院講講員)、小泉孝子さん(神奈川県東泉寺講講員)による座談会「梅花流の魅力を語る」を行った。続いて、宮城県宮殿寺副住職永松隆賢師より、「響きあうこころ~詠讃歌とともに~被災地宮城の梅花講員より~」と題し、東日本大震災により被災された講員にとって梅花流がいかにこころの支えとなったか、講員の生の声も紹介しながら、発表された。ひき続き、梅花流が目指すべき教化について、佐藤俊晃委託研究員、関水博道専任研究員がそれぞれ発表した。その後、全員が登壇し意見交換・質疑応答がなされ、最後に、務臺孝尚委託研究員が総括を行った。当日は、梅花流特派師範を始め、梅花流関係者の聴講者も多く見られた。

 

午後より翌日にかけては、桜の間及び蘭の間において個人発表が行なわれた。
両日にわたり、曹洞宗に関する研究発表が数多くなされるほか、従来の宗学や教化学に関連する分野にとらわれず寺院が抱える喫緊の課題としての過疎問題や、諸問題に直結した幅広い視点からの発表がなされた。また、昨年よりセンターにおいて進めている他宗派交流の中、本年も臨済宗妙心寺派より発表いただいた。さらに、同宗派の多数の方に聴講のため来庁いただき、宗派を超えた活発な意見交換や交流が行われた。

 

今大会も、両日ともに宗門内外からの熱心な聴講者が見られ、盛会裡に幕を閉じた。
なお、発表内容は後日、総合センター学術大会紀要並びに講演録としてまとめられる予定である。

(総合研究センター記)