藤田一照師が「第57回仏教伝道文化賞」沼田奨励賞を受賞しました

2023.10.23

10月19日、仏教伝道センタービル(港区芝)において、公益財団法人仏教伝道協会主催による「第57回仏教伝道文化賞」表彰式が開催されました。

「仏教伝道文化賞」は1967年より、同協会が国内外を問わず、仏教関連の研究や論文、美術や音楽、仏教精神を基に活動する実践者など、幅広い分野にて仏教精神と仏教文化の振興、発展に貢献された方がたの、その労に感謝し讃えようと実施している事業です。また、2012年度より、「仏教伝道文化賞 沼田奨励賞」が新設され、今後の仏教伝道を通じた文化活動の振興が、大いに期待できる方または団体に贈呈されています。

第57回は36件の推薦の中、本賞を歴史文献学者 今枝由郎氏、沼田奨励賞を曹洞宗僧侶 藤田一照師が受賞されました。

受賞した藤田一照師

受賞した藤田師は東京大学大学院を中途退学し、曹洞宗寺院である兵庫県の安泰寺に入山し、曹洞宗僧侶となり、1987年から2005年まで国際布教師として渡米。さらに2010年から2018年までサンフランシスコにある曹洞宗国際センター所長を務められました。

藤田師は受賞者挨拶で「10歳ぐらいのとき、広大な宇宙の中に、なぜ自分が存在しているのかと疑念を抱き、その謎を解きたいと思い、学問の道を選びました。大学院在学中に、鎌倉の円覚寺で坐禅と出会ってから、自分のやりたいことは、学問ではなく修行的な生き方だと思い、大学院を中退し、曹洞宗の僧侶となり、修行の道に入りました。今年古希を迎え、これまでの活動から少しゆっくりしようと思ったところ、奨励賞をいただきました(笑)。あと10年くらいは頑張ろうという気持ちになりました。」と述べられました。

その後、曹洞宗を代表して服部秀世宗務総長からの祝辞を渡部卓史人事部長が代読され、「次世代を担う仏教指導者として、益々、ご活躍されることを期待いたします」と述べられました。