人権

皆さんの中には「なぜ、僧侶の方が人権に取り組むの?」と思っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちが、社会的差別の撤廃、人権の確立を目指して取り組みを進めるのは「お釈迦さまと両祖の人間平等の教えを継承する」という大切な意味があります。
仏教をお開きになられたお釈迦さま、そして、私たち曹洞宗の両祖、道元禅師と瑩山禅師は、智慧と慈悲の精神に基づいた人間平等の教えを説かれました。例えば、

「世の中で名とし姓として付けられているものは、名称にすぎない」(『スッタ・ニパータ』)
「種姓を観ずることなかれ」(『正法眼蔵』)
「四姓(※)を以て弁ずべきに非ず、四姓是れ同性なるが故に」(『伝光録』)

と、それぞれ、出自(身分・生まれ)や門地(家柄)による差別を明確に否定されているのです。
また、「人間平等の教えを継承する」僧侶や檀信徒も、この取り組みを通して、自身の内面にある「偏見」を常に自己点検していかなければならないのです。
仏教と人権思想はまったく同じではありませんが、仏教の説く人間平等の教えは、人間の尊厳を尊重し支えあっていく視点と大きく共通するものなのです。

※「四姓」…インドにおける4つの社会階級。

『すべての人が人間らしく生きていくために―み佛の教えをつなぐ人権の絆』
現代社会に存在するさまざまな人権問題からいくつかを取り上げ、
それぞれ見開き・カラーで分かりやすく説明。
(画像をクリックするとe-bookが開きます)

曹洞宗と人権問題

 

曹洞宗の取り組み

現在、世の中には多くの人権問題があり、各地域においてそれぞれ身近な人権問題も存在します。曹洞宗でも、全体で取り組んでいる問題、地域が中心となって取り組んでいる問題などさまざまです。ここでは、現在、曹洞宗として取り組みを進めている主な人権問題についてご説明いたします。

部落差別問題

身元調査お断り運動

狭山事件

人権侵害救済法(仮称)制定に向けた取り組み

ハンセン病およびハンセン病回復者差別問題

東アジア出身の強制徴用等の遺骨奉還の取り組み

人権フォーラム