記事一覧

記事一覧

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】バックナンバー

2024.11.08

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】㉓

書店の店頭で手に取った雑誌に面白い文章が掲載されていました。「感謝をすると我欲がよくがなくなり、幸せを実感できる研究」をしている人の話です。 我欲とは自分だけの利益を手に入れたいという欲望です。自分の利益を手放すのは惜し...

記事を読む

2024.10.02

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】㉒

生死流転しょうじるてんの現世うつせにも 心こころを澄すまし爽さわやかに今日きょうの勤つとめを励はげみなば 菩提ぼだいの月つきは宿やどるなりあなたを信しんじ支ささえあい 希望のぞみを抱いだき進すすみ行ゆく 「道心利行御和讃...

記事を読む

2024.09.04

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】㉑

ちる花はかずかぎりなしことごとく光をひきて谷にゆくかも 今まで何度か取り上げた歌人、上田うえだ三四二みよじの代表作です。上田は、この歌を作った3年前に結腸癌の手術を受けました。自らの体調の回復を試すように、吉野まで足を運...

記事を読む

2024.08.07

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑳

子どものころ、体の弱かった私は小学5年生から6年生にかけて約半年間入院しました。自宅から病院までは約20キロメートル。今ならば自動車で30分ほどの距離ですが、当時はバスと電車を乗り継ぐ他に方法がありませんでした。幼かった...

記事を読む

2024.07.03

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑲

昨年、角川書店の短歌総合誌『短歌』の読者歌壇の選者を担当しました。投稿者の年齢は10代から90代までと幅広く、ひと月に約2500首もの作品が送られてきました。その中から、「特選」「秀逸」「佳作」に選り分けるのですが、見落...

記事を読む

2024.06.06

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑱

私は2年前に左肺上葉摘出手術を受けました。その3日前に入院し、手術の前日まで検査が続き、想像していた以上に辛かったことを覚えています。 手術は午前10時に始まりました。ストレッチャーに乗せられて手術室に向かい、本人確認の...

記事を読む

2024.05.01

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑰

今日きょうの命いのちを喜よろこびつ まことの行持くらし通達つらぬきて仏ほとけの深ふかき御恩みめぐみに 報むくい奉まつるぞたのしけれ 「修証義御和讃しゅしょうぎごわさん」四番の歌詞です。今日ある命の尊さと、み仏との出会いの...

記事を読む

2024.04.03

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑯

「諸行無常」でよく引用されるのが、『平家物語』の冒頭の部分です。『平家物語』は鎌倉時代に平家の盛衰を描いた軍記物語です。 「祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘かねの声こえ 諸行無常しょぎょうむじょうの響ひびきあり 沙羅さら双樹...

記事を読む

2024.03.04

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑮

私は4冊目の歌集に『仮象かしょう』という題名をつけました。仮象とは、現実のように見えながら、実際は存在しないものを例える言葉です。「飛行機の窓より見ればかがやきて仮象のごとく夜の街はあり」という歌からの命名です。空港から...

記事を読む

2024.02.02

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑭

誰もが身近な人の死に遭遇そうぐうします。自分が歳を重ねれば重ねるほど、身めぐりから大切な人が消えてゆきます。特に家族などの縁に近い人の死はショックな出来事であり、残された人の中には「一生涯、この苦しみを乗り越えられないだ...

記事を読む

2024.01.12

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑬

私は短歌を作ります。大げさに思うかも知れませんが、短歌は私の人生そのものです。時間や人、あるいは自分の周まわりを取り巻くものを愛惜あいせきする心に基づいて、命短く移ろうものの行方に心を寄せる。一回限りの自分の人生を時の流...

記事を読む

2023.12.04

梅花流詠讃歌【諸行無常のひびき】⑫

道の片隅に咲く野の花、その可憐な佇まいに目を止める人も多いはずです。私たちは気づかずにいますが、草花の一本一本にもドラマがあるに違いありません。 風や鳥などによって運ばれる幸運な種子はほんのひとつまみに過ぎないでしょう。...

記事を読む

1 2