【シャンティ国際ボランティア会(SVA)たより】ネパール・ダルマデヴィ図書館竣工式参列(2025年8月31日)

2026.03.16

気温37℃の羽田空港からシンガポール経由でネパール・トリブバン国際空港に到着したのは日本時間で午前1時を過ぎていた。モンスーンの季節で雨が降っていた。翌日は図書館のあるダルマデヴィに向かうため、約1時間の国内線に乗りビラートナガル空港に到着。そこからさらに、約100キロの道のりを約5時間かけて移動した。

図書館竣工式が行われた8月31日は、ネパールの「図書館の日」にあたる。朝5時40分、日の出時間の気温は14℃。SVAスタッフとパートナー団体のREAD Nepalのスタッフと集合場所の広場に向かった。政府関係者、自治体の代表、教育関係者などが広場に到着し、竣工式の図書館まで歩いた。早い時間から集合場所の広場では、民族ごとの衣装を身につけ横断幕を持った団体が続々と集まり、それぞれの踊りで祝いの感情を表している。

竣工式でテープカットする筆者(右から2人目)

約500メートルの行列を組んで図書館に到着すると、仮設の舞台が設置されており、豪華な椅子に案内された。大行列が図書館前に着くとそれぞれの民族の踊りやシャーマンの祈り、落慶のお祝いの歌などが次々に披露された。向かいの建物の屋上や高台に登って見物している人もいた。

始まりの合図は主賓のロウソクへの点火。日本の式典とは異なり、リラックスした雰囲気で進行する。そして図書館の入り口でテープカットが行われた。建物の中に入り、案内プレートの除幕をし、代表の方がそれを読み上げた。建物の部屋の説明を受けながら見学が終わり、ステージに戻った。心配していた雨も降ることはなかったが重い霧で覆われていた。

あらためて、真新しい図書館の一室に入り、昔話の絵本製作に参加された地元の年配の方々にインタビューをした。これまで何度も集まって作り上げた苦労や感動などをお聞きし、五人の方々から支援に対する感謝の言葉をいただいた。

その後、感謝状(木製のプレート)と記念品が授与され、最後に図書館長の挨拶では何度も感謝の言葉が述べられ、閉会したのは午後四時を過ぎていた。地域の老若男女が一堂に会した盛大なイベントは、これからの図書館の活用に期待が集まる証だろう。

感謝状贈呈式

帰国後、秋田市内のホテルを会場に、ネパールへの訪問が叶わなかった信正寺(秋田県大館市)、源光庵(京都府京都市)へ、現地で預かった感謝状を贈呈する会を開催した。ネパールの現状や教育環境、竣工式の様子をSVAスタッフより報告してもらった。秋田県の僧侶の方々にもご参加いただき、ネパールへ関心を向けてもらう機会となった。

教育の環境の違いもあるが、ネパールの図書館は単に本を読む場所だけでなく、地域の公民館のような要素もある。女性が集まり医療の知識を学んだり、地域防災の拠点として食料や生活用品なども備蓄したりしている。一階ではお店を経営し、自立した図書館の運営、維持をする。現地で多くの方から話を聞き、その喜びを肌で感じ、子どもたちの未来を思う気持ちが伝わってきた。

SVAの合言葉“地球市民”を胸に、この体験が日本での支援者に伝わることが理事としての役割の一つだと思っている。

シャンティ国際ボランティア会理事 東海泰典

シャンティ国際ボランティア会
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